279 〜なりだ/〜なりに/〜なりの

名詞(めいし): ×  +  なりだ
          なりに 〜 する
          なりの + 名詞(めいし)
(ちゅう)動詞(どうし)接続(せつぞく)慣用(かんよう)()()いなり」という(かたり)(つく)る)


♪ 会話(かいわ) ♪
良子(りょうこ)子持(こも)ちで共働(ともばたら)きなんだから、たまにはあなたなりに(いえ)のことぐらいしてくれたらどう?
() :お風呂(ふろ)(あら)ってるし、食事(しょくじ)(つく)ってるじゃないか。会社(かいしゃ)恐妻(きょうさい)()って()われてるぐらい(きみ)()いなりだよ。
良子(りょうこ):その程度(ていど)で、家事(かじ)やってるって(かお)をしてもらいたくないわ。()てご(らん)なさい、この(やま)のような洗濯(せんたく)(ぶつ)を。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 接尾(せつび)()「〜なり」は(おお)くの意味(いみ)()っています。ここでは名詞(めいし)について、「〜にふさわしい/〜それ相応(そうおう)の」という意味(いみ)(あらわ)用法(ようほう)(しゅ)として()()げました。
 このほかに「(ゆみ)なり・(すず)なり・()なり・(やま)なり…」や「()がりなりに・なりふり(かま)わず…」など外形(がいけい)外見(がいけん)(あらわ)熟語(じゅくご)(つく)りますが、()(かたり)(かぎ)られているので、語彙(ごい)として(おぼ)えた(ほう)がいいでしょう。(さら)に「(ひと)()いなりになる」のように動詞(どうし)につく(れい)もあり、「〜まま」(→文型(ぶんけい)406)と(おな)意味(いみ)(あらわ)しますが、これも「()いなり」という(かたり)(おぼ)えておけばいいでしょう。

§ 例文(れいぶん) §
1.(にん)()いなり放題(ほうだい)になるのではなくて、自分(じぶん)なりの意見(いけん)()って行動(こうどう)せよ。
2.葬式(そうしき)にはそれなりに()まった礼服(れいふく)があるんですから、()なりには()をつけなさいよ。
3.子供(こども)には、子供(こども)なりの(なや)みもあれば意見(いけん)もある。
4.(かれ)有能(ゆうのう)とは()えないが、(かれ)なりに一生懸命(いっしょうけんめい)やっている。
5.(わたし)なりに努力(どりょく)もし、()がりなりにも今日(きょう)まで(つと)()げてまいりました。

★ 例題(れいだい) ★
1) (だれ)でもその(ひと)(だけ/なり)の(ゆめ)もあり、その(ひと)(だけ/なり)に大切(たいせつ)な(こと/もの)を()っている。
2) プロにはプロ( )( )の苦労(くろう)がある。何事(なにごと)( )趣味(しゅみ)で(やる→ )うちが、一番(いちばん)気楽(きらく)なのさ。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) なら/まで(「〜まで」か「〜さえ」か→文型(ぶんけい)404)/から
2) なら/で(数量(すうりょう)限定(げんてい))/どころ(〜どころではない→文型(ぶんけい)230)


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