189 〜ではあるまいし/〜ではあるまいに

名詞(めいし)名詞(めいし)(): ×  +  ではあるまいし
              じゃあるまいし
              ではあるまいに
              じゃあるまいに
(ちゅう):「〜じゃなかろうし」「〜じゃなかろうに」の(かたち)もある)


♪ 会話(かいわ) ♪
佐藤(さとう):おい、今晩(こんばん)()いてないか?チケットが()(まい)あるんだけど、いま評判(ひょうばん)のあの映画(えいが)()()かないか?
() :さては()られたな。彼女(かのじょ)()どもじゃあるまいし、(きみ)気持(きも)ちに()づいてもよさそうなものを。
佐藤(さとう):「女心(おんなごころ)(あき)(そら)」でもあるまいに、なに(かんが)えてるのか、てんで見当(けんとう)がつかなくて、()(まわ)されてばかりだよ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜で(は/も)あるまいし」(「〜で(は/も)なかろうし」も(おな)意味(いみ))は、例文(れいぶん)1〜4のように「〜ではないのだから」に相当(そうとう)する原因(げんいん)理由(りゆう)表現(ひょうげん)(つく)ります。会話(かいわ)では「〜じゃあるまいし」が(おお)使(つか)われるでしょう。
 一方(いっぽう)「〜ではあるまいに」は「〜ではないのに」に相当(そうとう)する逆説(ぎゃくせつ)表現(ひょうげん)です。(つよ)失望(しつぼう)残念(ざんねん)不満(ふまん)反発(はんぱつ)感情(かんじょう)(あらわ)すのが特徴(とくちょう)で、したがっていい事態(じたい)については使(つか)えません。この逆説(ぎゃくせつ)「のに」に相当(そうとう)する助詞(じょし)の「に」は、(いま)もときどき(ぶん)では()かけますので、(おぼ)えておきましょう。→例題(れいだい)1)2)
  もう(よる)の10()になるというに、()ども(たち)(かえ)ってこない。

§ 例文(れいぶん) §
1.(かみ)(ふつ)じゃあるまいし、(なに)から(なに)まで完全(かんぜん)人間(にんげん)なんているはずがないじゃないか。
2.(じゅう)(よん)()小娘(こむすめ)じゃあるまいし、めそめそ()くな。
3.(くん)一人(ひとり)(わる)いわけではあるまいし、そんなに()()むことはないよ。
4.悪意(あくい)があってしたんじゃなかろうし、そんなに(おこ)らなくてもいいじゃないか。
5.子供(こども)じゃあるまいに、(おや)のすねかじりなんて()ずかしくないか。

★ 例題(れいだい) ★
1) 小中学生(しょうちゅうがくせい)じゃあるまい(し/に)、こんなことも(おや)相談(そうだん)し(てからでないと/てはじめて)(()め/()められ)ないのか。
2) 子供(こども)使(つか)いじゃあるまい( )、()ぶらでこんな大切(たいせつ)なことを((たの)む→   )には(()く→   )ないよ。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) (たの)まれては(受身(うけみ)(ぶん))/きれ(〜きる→067)/なかった
2) ()せて/()き(→文型(ぶんけい)269)/に((ねむ)りに()ちる:慣用(かんよう)(てき)()(いかた)


(ぜん)(ぺーじ)189(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)