422 *〜ものだ/〜ものだった

動詞(どうし)形容詞(けいようし):た(かたち)  +  ものだ
              もんだ<(くち)
              ものだった
              もんだった<(くち)


♪ 会話(かいわ) ♪
課長(かちょう)贅沢(ぜいたく)時代(じだい)だ。(ぼく)子供(こども)(ころ)は、鉛筆(えんぴつ)一本(いっぽん)粗末(そまつ)にしても、(おや)(しか)られたものだった。
() :ほんの(じゅう)(ねん)(まえ)中国(ちゅうごく)でも、靴下(くつした)(あな)があいたら、つぎ()てして()いたものですが、(いま)では使(つか)()てです。
山田(やまだ):いずれ石油(せきゆ)使(つか)()くし、天然(てんねん)資源(しげん)()れ、この文明(ぶんめい)にも()わりが()るんでしょうね。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜た‐ものだ」(口語(こうご)(かたち)は「〜た‐もんだ」)は、例文(れいぶん)1〜4のように、ほとんどの場合(ばあい)過去(かこ)回想(かいそう)する表現(ひょうげん)となります。もし「〜た‐ものだった」と使(つか)ったときは、(すで)()()りもう(もど)ってこないという詠嘆(えいたん)()めた表現(ひょうげん)になります。なお、「〜た‐ことがある」(→文型(ぶんけい)080)も過去(かこ)経験(けいけん)()べますが、「〜た‐ことがある」は一回(いっかい)(せい)のことですが、「〜た‐ものだ」は習慣(しゅうかん)(せい)のことになります。
  (むかし)、この(かわ)()りをしたことがある。  <一回(いっかい)(せい)
  (むかし)、(よく)この(かわ)()りをしたものだ。<習慣(しゅうかん)(せい)
 注意(ちゅうい)してほしいのは、例文(れいぶん)5のように「〜た‐ものだ」の(かたち)(まれ)由来(ゆらい)理由(りゆう)事情(じじょう)説明(せつめい)することがあることで、どちらの意味(いみ)かは文脈(ぶんみゃく)から理解(りかい)するしかありません。

§ 例文(れいぶん) §
1.学生(がくせい)(ころ)、よくこの界隈(かいわい)()(ある)いたもんだ。
2.(むかし)教師(きょうし)というのは、もっと威厳(いげん)があったものだ。
3.(おれ)子供(こども)(ころ)は、ちょっとでも(おや)口答(くちごた)えでもしようものなら、親父(おやじ)にぶん(なぐ)られたものだ。
4.当時(とうじ)(きみ)はいつも反戦(はんせん)デモの先頭(せんとう)()ち、(ねつ)っぽく未来(みらい)(かた)っていた。そんな(きみ)(ぼく)には(かがや)いて()えたものだった。
5.(のう)というのは、猿楽(さるがく)田楽(でんがく)といった民間(みんかん)芸能(げいのう)から発展(はってん)()げたものです。

★ 例題(れいだい) ★
1) この(かわ)(すう)(ねん)(まえ)(までに/まで)はまだ()(じん)姿(すがた)が(()えた/()られた)ものだが、(いま)では()(かわ)に(した/なった)。
2) 学生(がくせい)時代(じだい)(きみ)( )よくこの(みせ)に((きた)る→   )ものだね。そして(ゆめ)を((かた)()う→     )ものだった。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) には(((うわさ)(はなし))には()いていた)/()いていた/もの
2) か(意外(いがい)事態(じたい)文型(ぶんけい)041)/から/生還(せいかん)できた(既定(きてい)完了(かんりょう)


(ぜん)(ぺーじ)422(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)