395 *〜ほど〜はない

名詞(めいし)/こ・そ・あ :    ×     +  ほど 〜 はない
動詞(どうし)形容詞(けいようし)普通(ふつう)(がた)<ナ(かたち)ーな>


♪ 会話(かいわ) ♪
良子(りょうこ)(なん)よ、その反抗(はんこう)(てき)態度(たいど)は。お(かあ)さんがこんなに(くち)うるさく()うのも、小平(こだいら)のことを(おも)えばこそなのよ。
() :パパだって、小平(こだいら)のことほど()になることはないんだよ。この()(おや)ほどありがたいものはないよ。
小平(しょうへい):お(かあ)さんは、くどいんだよ。(おな)じことを(なん)()()われたら、(ぼく)だって(みみ)にたこができるよ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜ほど〜はない」は「〜こそ最高(さいこう)に〜だ」という最高(さいこう)程度(ていど)(あらわ)文型(ぶんけい)です。これは「〜ぐらい〜はない」(→文型(ぶんけい)073)を使(つか)って(あらわ)すこともできます。
  家族(かぞく)ほど(・ぐらい)大切(たいせつ)なものはない。
 「〜ほど〜はない」を使(つか)うと客観(きゃっかん)(てき)一般(いっぱん)(てき)説明(せつめい)になり、「〜ぐらい〜はない」を使(つか)うと、「大切(たいせつ)なものは色々(いろいろ)あるが、(なに)()っても家族(かぞく)一番(いちばん)大切(たいせつ)だ」という(はなし)(しゃ)感情(かんじょう)()められた表現(ひょうげん)になります。
 なお、プラスの事態(じたい)には「〜ほど〜ない」の(ほう)(おお)使(つか)われていて、マイナス事態(じたい)には「〜ぐらい〜はない」が使(つか)われることが(おお)いようです。それは「〜ほど」が最高(さいこう)基準(きじゅん)を、「〜ぐらい」が最低(さいてい)基準(きじゅん)(あらわ)(はたら)きがあるからかもしれません。

§ 例文(れいぶん) §
1.(ぼく)はその(とき)ほど(ちち)(おお)きく()えたことはなかった。
2.(よわ)(しゃ)いじめほど、卑劣(ひれつ)行為(こうい)はない。
3.嫉妬(しっと)(ねた)みほど、(ひと)(こころ)(いや)しくするものはない。
4.(にん)(あいだ)(うしな)うものが(おお)くなるほど臆病(おくびょう)になる。(うしな)うものがないほど(つよ)いものはない。
5.「馬鹿(ばか)につける(くすり)はない」とはお(まえ)のことだ。お(まえ)ほど(もの)わかりが(わる)(やつ)()たことがない。

★ 例題(れいだい) ★
1) 窓際(まどぎわ)(ぞく)(に/を)()いやられ、「(はや)会社(かいしゃ)()めろ」と(()うばかり/()わんばかり)の仕打(しう)ちを()けたが、あの(とき)ほど自分(じぶん)(みじ)めに(おも)えたこと(は/が)なかった。
2) もしもし(かめ)よ、(かめ)さんよ、世界(せかい)のうち( )お(まえ)( )( )、(あゆ)みののろいものは(ある→    )。(童謡(どうよう)

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) ぐらい((ひく)程度(ていど))/ほど/こと
2) の(→文型(ぶんけい)225)/ではない/ではない(「でもない」も()


(ぜん)(ぺーじ)395(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)