070 *〜くせに/*〜くせして

名詞(めいし)    :    の      +  くせに
動詞(どうし)形容詞(けいようし)普通(ふつう)(がた)<ナ(かたち)ーな>    くせして


♪ 会話(かいわ) ♪
良子(りょうこ)(いち)(にち)(ちゅう)、ずっと(いえ)にいたくせに、部屋(へや)(すこ)しも(かた)づいていないじゃないの?大人(おとな)のくせに、自分(じぶん)()のまわりの始末(しまつ)もできないのね。
() :この掃除(そうじ)()(あたら)しいのに(ちから)がないよ。
良子(りょうこ):ちょっと、(わたし)(はなし)をはぐらかさないでよ。掃除(そうじ)()のせいにするつもり?いいわけもいいとこね。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜くせに/〜くせして」は逆説(ぎゃくせつ)「のに」のグループですが、非難(ひなん)軽蔑(けいべつ)反発(はんぱつ)感情(かんじょう)(つよ)(あらわ)します。「のに」に()()えることができますが、「のに」は失望(しつぼう)残念(ざんねん)不安(ふあん)などの感情(かんじょう)(あらわ)れます。また、「くせに」は用法(ようほう)(じょう)制約(せいやく)があって、(かなら)(ひと)主語(しゅご)で、同一(どういつ)主語(しゅご)(ぶん)でなければ使(つか)えません。→例題(れいだい)1)
  (ぼく)部屋(へや)風呂(ふろ)もないのに(×くせに)、家賃(やちん)(ろく)(まん)(えん)もするんです。
 この(ほか)、「〜にもかかわらず」が「のに」のグループですが、客観(きゃっかん)(てき)判断(はんだん)(あらわ)しています。つまり、(はなし)(しゃ)感情(かんじょう)(ちが)いによって使(つか)()けられているのです。
  あいつは金持(かねも)ち なのに    <残念(ざんねん)失望(しつぼう)> けちだ。
          のくせに   <非難(ひなん)蔑視(べっし)
          にもかかわらず<客観(きゃっかん)(てき)判断(はんだん)

§ 例文(れいぶん) §
1.(よわ)いくせに、(くち)ばかりが達者(たっしゃ)(やつ)だ。
2.事情(じじょう)()らないくせに、他人(たにん)のことに(くち)(はさ)むな。
3.わかってもいないくせして、わかったような(くち)()くな。
4.マイクを(にぎ)ったら(はな)そうとしない。下手(へた)なくせに()きなんだから(こま)ったもんだ。
5.いつもはオートバイを()(まわ)しているじゃじゃ(うま)のくせに、見合(みあ)いとなると神妙(しんみょう)にしている。

★ 例題(れいだい) ★
1) (おく)さんが必死(ひっし)(はたら)いている(のに/くせに)、(かれ)(いえ)(あさ)から酒浸(さけびた)りと(なっている/きている)。あれじゃそのうち(おく)さんに愛想(あいそ)を(つかす/つかされる)よ。
2) (かれ)は(()る→     )くせに、(わたし)( )は(()る→      )ふりをしていた。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) に(たい)して(→文型(ぶんけい)322)/なんて(→文型(ぶんけい)274)/(きわ)まる
2) に(「〜を()(もの)にする」は慣用(かんよう)())/で/卑劣(ひれつ)


(ぜん)(ぺーじ)070(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)