239 *〜としても/*〜としたって/〜とて

名詞(めいし)    :    だ       +  としても
動詞(どうし)形容詞(けいようし)普通(ふつう)(がた)<ナ(かたち)ーだ>      としたって<(くち)
名詞(めいし)    :  × / だ     +  とて
動詞(どうし)形容詞(けいようし)普通(ふつう)(がた)<ナ(かたち)ー×/だ>


♪ 会話(かいわ) ♪
佐藤(さとう)(いま)から貯金(ちょきん)(はじ)めたとて、とうてい()()わないよ。いっそシンプルに、二人(ふたり)だけの結婚式(けっこんしき)()げないか?
真理(まり)(いや)よ。(わたし)だって(おんな)よ、(しろ)ウェディングドレスを()るのが少女(しょうじょ)時代(じだい)からの(ゆめ)だったの。花嫁(はなよめ)姿(すがた)両親(りょうしん)にも()てもらいたいわ。それに多少(たしょう)(かね)がかかったとしたって、お(いわ)(きん)(あつ)まるから、(なん)とかなるわよ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜としても/〜としたって/〜とて」は、「〜と仮定(かてい)しても」という意味(いみ)(あらわ)します。ただし、「〜とて」は今日(きょう)では古語(こご)(ぞく)します。これらは「〜としたら/〜とすれば/〜とすると」(→文型(ぶんけい)236)に対応(たいおう)する逆説(ぎゃくせつ)文型(ぶんけい)です。→例題(れいだい)1)
 なお、「〜とて」には(ふく)助詞(じょし)用法(ようほう)があり、例文(れいぶん)5や()(れい)のように名詞(めいし)接続(せつぞく)して「〜も/〜さえ」と(おな)意味(いみ)(あらわ)すことがありますが、この場合(ばあい)は「〜としても/〜としたって」は使(つか)えません。
  (ぼく)とて(・も)(くん)(おな)(おも)いだ。
  教師(きょうし)とて(・さえ)できない難問(なんもん)

§ 例文(れいぶん) §
1.その(しな)は、(やす)いとしたって()(まん)(えん)(くだ)らないよ。
2.(かり)目的(もくてき)(ただ)しいとしても、手段(しゅだん)(あやま)れば(かなら)失敗(しっぱい)する。
3.たとえ試験(しけん)()ちたとしても、これまでの勉強(べんきょう)無駄(むだ)になるわけではない。
4.今更(いまさら)愚痴(ぐち)()ったとて(⇔としても)(なに)になる。
5.もし(かれ)(おな)状況(じょうきょう)()かれていたとしたら、(きみ)とて(⇔も/であっても)(おな)じことをしただろうよ。

★ 例題(れいだい) ★
1) いくらお(かね)があった(としたら/としても)、使(つか)(かた)()らなかった(としたら/としても)、(これは/それは)紙屑(かみくず)(おな)じだ。
2) ああ(する→   )よかった、こう(する→   )よかったと、今更(いまさら)後悔(こうかい)する→    )とて(あと)(まつ)りだ。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) で/いない/に(状態(じょうたい)存在(そんざい)は「に」の(ほう)がいい)
2) に(〜にせよ〜にせよ→文型(ぶんけい)319)/に/できない/ない


(ぜん)(ぺーじ)239(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)