名詞 : × + もあろうに
でもなかろうに
でもあるまいに
でもないだろうに
山田:お
客さんを
怒らせたんだって?みんなで
検討すれば、もっと
賢いやり
方がなかったわけでもあるまいに。
李 :
自分で
何とかしようとして、かえって
話しをこじらせてしまった。
迷惑をかけて
申し
訳ない。
佐藤:
一声かけるだけ
時間がなかったわけでもあるまいに、
水臭いぞ。
三人寄れば
文殊の
知恵って
言うだろ。
ここで
取り
上げたのは
逆説の
接続助詞「に」の
用法です。この「〜に」は「〜のに」に
相当し、
非難・
不満・
後悔・
残念といった
感情を
強く
打ち
出します。
「
名詞+もあろうに」は、
前にくる
語が
慣用的に
決まっていて、「
人・
時・
場所・ところ・
折り・こと」などです。
否定の
時は「
名詞+でもなかろうに/でもあるまいに」となりますが、これはいろんな
名詞と
結びつきます。なお、
現代口語では「〜ではないだろうに」の
形の
方が
多く
使われるでしょう。
「〜(よ)う/〜まい」と
接続助詞「に」の
結びついた
文型は、
文型444の
項目で
別に
取り
上げています。
1.
折りもあろうに、
葬式の
真っ
最中に
故人の
悪口を
言うとは。
2.
場所もあろうに、こんな
人通りの
多いところで、
会社のシークレットに
触れるような
話をするなよ。
3.こともあろうに、
出国間際になって、パスポートが
盗まれていることに
気がついた。
4.「
人もあろうに、
彼女、どうしてあんなきざったらしい
男に
惚れたんだろうね」「
蓼食う
虫も
好き
好きさ」
5.
自分のことでもなかろうに、いちいち
口を
出すな。