021 〜()とす/〜()らす

動詞(どうし):[ます](かたち)  +   ()とす
             ()らす


♪ 会話(かいわ) ♪
() :(おお)きな(さかな)をとり(のが)したんだって?
山田(やまだ)()めが(あま)かったと()おうか、(なに)()おうか、契約(けいやく)までもう(いち)()のところまで()っていたんだが。あ〜あ、土壇場(どたんば)(てき)大将(たいしょう)()()らした武将(ぶしょう)心境(しんきょう)だよ。
() :くよくよしてても仕方(しかた)がないだろ。元気(げんき)()せよ。
山田(やまだ):ああ、でも、()げた(さかな)(おお)きく()えるなあ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「()とす」は「()()とす・()()とす・()()とす…」など、「(うえ)から(した)()とす」のように原義(げんぎ)(ちか)いものや、「()()とす・()()とす・口説(くど)()とす・()()とす…」のように攻略(こうりゃく)して目的(もくてき)(たっ)する意味(いみ)複合(ふくごう)動詞(どうし)(つく)ります。文法(ぶんぽう)(じょう)大切(たいせつ)なのはここで()()げた「〜するのを(わす)れてしまう」という意味(いみ)(あらわ)用法(ようほう)でしょう。この場合(ばあい)「〜もらす」も(おな)じように使(つか)えますが、「うっかり(不注意(ふちゅうい)で)〜し()とす」「注意(ちゅうい)していたのに〜しもらす」と語感(ごかん)(ちが)いがあります。
 なお、「〜(そこ)なう/〜(そこ)ねる/〜(あやま)る」(→文型(ぶんけい)125)との意味(いみ)(ちが)いに注意(ちゅうい)しましょう。→例題(れいだい)1)

§ 例文(れいぶん) §
1.報告(ほうこく)(しょ)()()としがないように、細部(さいぶ)まで注意(ちゅうい)せよ。
2.(くん)意見(いけん)は、問題(もんだい)本質(ほんしつ)見落(みお)としているよ。
3.入学(にゅうがく)願書(がんしょ)に、大事(だいじ)記載(きさい)事項(じこう)()()らしてしまった。
4.そのことについては記憶(きおく)がないんですが、()(きも)らしていたのかもしれません。
5.()して駄目(だめ)なら()いてみな。それでも駄目(だめ)なら、もう(かれ)口説(くど)()とす()は、()()とし作戦(さくせん)しかないね。

★ 例題(れいだい) ★
1) (よん)(しゃ)択一(たくいつ)問題(もんだい)は、(こた)えを(()く/()き)さえすれば、(よん)(ぶん)(いち)可能(かのう)(せい)があるのだから、()き((そこ)なわない/()らさない)(ように/ことに)しなさい。
2) 試験場(しけんじょう)では受験(じゅけん)番号(ばんごう)の(()く→   )()としが(ある→   )よう、(注意(ちゅうい)する→      )なさい。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) この/(おそ)れ/ないから(文末(ぶんまつ)意志(いし)表現(ひょうげん)(とき)、「ので・て」は不可(ふか)
2) ()さえ(→文型(ぶんけい)094)/()もう(→文型(ぶんけい)441)/悪化(あっか)させる(使役(しえき)


(ぜん)(ぺーじ)021(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)