257 *〜ないで/*〜なくて/*〜ず(に)

動詞(どうし):[ない](かたち)  +  ないで
             なくて
             ず(に)
(ちゅう):「する→せず/(きた)る→こず」となる)


♪ 会話(かいわ) ♪
() :せめて(いち)ヶ月(かげつ)(なに)(かんが)えず、(なに)もせず、ただぼんやりと()ごせたらいいなあ。
良子(りょうこ)老人(ろうじん)ホームでの(はなし)しだけど、お年寄(としよ)(たち)が「ここの()らしは衣食住(いしょくじゅう)には(こま)らないが、(なに)()甲斐(がい)()いだせなくて、それが()ぬより(つら)い」と口々(くちぐち)()ってたわ。
() :う〜ん、(かんが)えさせられる(はなし)しだなあ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 日本語(にほんご)動詞(どうし)否定(ひてい)(かたち)は「〜ないで」と「〜なくて」の(ふた)つの(かたち)があります。そして、「〜ずに」(→文型(ぶんけい)121)は「〜ないで」に相当(そうとう)します。
 日本語(にほんご)の「て(かたち)」を意味(いみ)から()ると、「〜、そして〜」(並立(へいりつ))、「〜、それから、〜」(順序(じゅんじょ))、「〜、それで〜」(理由(りゆう))の(おお)きく(みっ)つに()かれますが、「〜、そして〜」と「〜、それから、〜」に対応(たいおう)するのが「〜ないで=〜ずに」、「〜、それで〜」に対応(たいおう)するのが「〜なくて」と()えるでしょう。この「〜なくて」は状態(じょうたい)感情(かんじょう)自然(しぜん)発生(はっせい)(あらわ)す「〜て」(けい)理由(りゆう)表現(ひょうげん)(→資料(しりょう)、)なので、文末(ぶんまつ)で「〜つもりだ/〜たい」などの意志(いし)表現(ひょうげん)使(つか)えません。→例題(れいだい)1)2)
  (ちょう)御飯(ごはん)を ()べないで、会社(かいしゃ)()った。 <それから:順序(じゅんじょ)
       ()べなくて、(こま)っている。  <それで:理由(りゆう)

§ 例文(れいぶん) §
1.(あめ)()っているのに、(かさ)もささないで(⇔ずに/×なくて)(ある)いている。
2.これぐらいのことで(くじ)けたりしないで(⇔せずに/×しなくて)、さあ、元気(げんき)()して。
3.(かれ)脇目(わきめ)もふらず(⇔ないで/×なくて)、勉強(べんきょう)()()んだ。
4.アルバイトが()つからなくて(×ないで)(こま)っている。
5.そうしたい気持(きも)ちは山々(やまやま)ですが、()予算(よさん)()りなくて(×ないで)、そこまで()(まわ)らないんです。

★ 例題(れいだい) ★
1) (よる)(おそ)い(のに/けれど)、いくら()っ(たら/ても)(むすめ)からの連絡(れんらく)が(ないで/なくて)、心配(しんぱい)している。
2) 大学(だいがく)( )卒業(そつぎょう)しても、定職(ていしょく)にも(つく→  )ずに(あそ)んでいる青年(せいねん)(たち)最近(さいきん)()える→    )きた。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) (たし)かに(「(たし)か」は推量(すいりょう))/ある(→文型(ぶんけい)092)/ない
2) に(「〜には〜が、〜」→文型(ぶんけい)092)/が/(さび)しくない


(ぜん)(ぺーじ)257(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)