201 〜ても仕方(しかた)がない/〜てもはじまらない

動詞(どうし)形容詞(けいようし):て(かたち)<ナ(かたち)ーで>  +  も仕方(しかた)がない
                    もしようがない
                    もはじまらない
                    もせんな((せん)())い
(ちゅう)口語(こうご)では「ても→たって/でも→だって」となることが(おお)い)


♪ 会話(かいわ) ♪
良子(りょうこ)一平(いっぺい)、こっちに()なさい。(なに)よ、この模擬(もぎ)テストの成績(せいせき)は。こんな(てん)じゃ、()ける高校(こうこう)なんてないわよ。
() :そんなに(おこ)っても仕方(しかた)がないじゃないか。まだ、(なか) ()だから、(いま)からがんばれば()()うよ。なあ、一平(いっぺい)
良子(りょうこ):あなたがそんなに(あま)いから駄目(だめ)なのよ。父親(ちちおや)らしく(しか)るときは、きちんと(しか)ってよ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 これらの文型(ぶんけい)(かたち)(ちが)いますが、どれも「〜ても<(やく)()たない/無意味(むいみ)だ/手遅(ておく)れだ/無駄(むだ)だ>」という意味(いみ)(あらわ)します。口語(こうご)では「〜ても」が「〜たって」(→文型(ぶんけい)198)になることが(おお)いでしょう。→例題(れいだい)2)
 「〜てもはじまらない」はもともと「〜ても(もと)には(もど)れない」、「〜てもせんない」は「〜ても効果(こうか)がない」と()意味(いみ)ですが、「〜てもしかたがない/〜てもしようがない」と用法(ようほう)(じょう)(おお)きな(ちが)いは()られません。
 注意(ちゅうい)してほしいのは、「も」がない「〜てしかたがない/〜てしようがない」(→文型(ぶんけい)183)の(かたち)は「非常(ひじょう)に〜だ」という程度(ていど)文型(ぶんけい)になることです。→例題(れいだい)1)

§ 例文(れいぶん) §
1.どうにもならないことを、(なや)んでもしようがないさ。
2.もうばれているんだから、(かく)したってはじまらないよ。
3.どうしても必要(ひつよう)なものだから、多少(たしょう)(たか)くたって仕方(しかた)がな  い。()うしかないよ。
4.議論(ぎろん)はどこまでも平行(へいこう)(せん)だ。これ以上(いじょう)(つづ)けても仕方(しかた)が  あるまい。
5.今更(いまさら)()ってもせんないことだが、もう(すこ)(はや)くそのこと  に()づいてさえいたら。

★ 例題(れいだい) ★
1) 受験(じゅけん)(ちゅう)最中(さいちゅう))の(むすめ)のことが心配(しんぱい)(で/しても)仕方(しかた)がないが、(わたし)がここで心配(しんぱい)(で/しても)仕方(しかた)がないことだ。
2) (()く→    )たって((さわ)ぐ→    )だってせんないことだ。もう()(かえ)しが(つく→     )。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) なくても/ように/やらせて(使役(しえき)(ぶん))/やろう(→文型(ぶんけい)440)
2) で/()って/禁煙(きんえん)に(N+になる)


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