322 *〜に(たい)して(は/も)/*〜に(たい)する

名詞(めいし): ×  +  に(たい)して(は/も)
          に(たい)
          に(たい)しまして(は/も)
          に(たい)する + 名詞(めいし)
          に(たい)しての + 名詞(めいし)


♪ 会話(かいわ) ♪
() :最近(さいきん)さあ、(ぼく)(たい)して(すこ)(きび)()ぎない?それにひきかえ、小平(こだいら)にはずいぶん(あま)いよなあ。
良子(りょうこ)子供(こども)(たい)しては寛容(かんよう)にと(こころ)がけてるだけだわ。
() :たまには(ぼく)にも子供(こども)みたいに(あま)えさせてよ。
良子(りょうこ):あしからず、(わたし)はあなたのママじゃないわ。
() :やれやれ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜に(たい)して」は動作(どうさ)()かう相手(あいて)対象(たいしょう)(あらわ)します。中国語(ちゅうごくご)韓国(かんこく)()では「〜について」(→文型(ぶんけい)325)も「〜にとって」(→文型(ぶんけい)331)も漢字(かんじ)(つい)」を使(つか)って(あらわ)すので、辞書(じしょ)()いてもよくわからないという(はなし)(おお)()きます。(たと)えば、(した)のような用例(ようれい)では「〜に(たい)して」と「〜について」で(おお)きな(ちが)いは(あらわ)れません。
  教師(きょうし)学生(がくせい)質問(しつもん)について(こた)える。
  教師(きょうし)学生(がくせい)質問(しつもん)(たい)して(こた)える。
 しかし、(つぎ)のように対象(たいしょう)が「(ひと)」の(とき)には、意味(いみ)(まった)(こと)なってきます。
  息子(むすこ)について(はな)す。<息子(むすこ)のことを(だれ)かに(はな)す>
  息子(むすこ)(たい)して(はな)す。<(なに)かを息子(むすこ)(はな)す>

§ 例文(れいぶん) §
1.政府(せいふ)記者(きしゃ)(だん)(たい)し、組閣(そかく)概要(がいよう)について説明(せつめい)した。
2.ASEAN諸国(しょこく)(だい)(さん)世界(せかい)(たい)して、影響(えいきょう)(りょく)拡大(かくだい)しつつある。
3.え〜、(いま)までの経過(けいか)報告(ほうこく)(たい)しまして(⇔につきまして)、()質問(しつもん)があれば(なん)でもどうぞ。
4.()登校(とうこう)(たん)学校(がっこう)(たい)する拒絶(きょぜつ)反応(はんのう)ではなくて、大人(おとな)社会(しゃかい)(たい)する子供(こども)たちの異議(いぎ)(もう)()てではなかろうか。
5.さんざん世話(せわ)になったこの(おれ)(たい)して、よくもそんな(おん)(きゅう)(かえ)すような真似(まね)ができたものだな。

★ 例題(れいだい) ★
1) 目上(めうえ)(について/に(たい)して)敬語(けいご)使(つか)うのは、(ひとり/ひとつ)日本(にっぽん)だけの社会(しゃかい)習慣(しゅうかん)(だ/ではない)。
2) (ぼく)子供(こども)(ころ)は、(おや)( )(たい)して口答(くちごた)えでも(する→   )ものなら、(ぶん(なぐ)られる→      )ものだ。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) ()り(→文型(ぶんけい)023)/では(条件(じょうけん)限定(げんてい))/()ねます(→文型(ぶんけい)044)
2) に/そい(→文型(ぶんけい)270)/(なが)される(受身(うけみ)(ぶん):「〜を(なが)す」→)


(ぜん)(ぺーじ)322(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)