319 *〜にしろ〜にしろ/*〜にせよ〜にせよ

名詞(めいし)    :   × / である    + にせよ〜にせよ
動詞(どうし)形容詞(けいようし)普通(ふつう)(がた)<ナ(かたち)ー×/である>   にせよ〜ないにせよ
                       にしろ〜にしろ
                       にせよ〜ないにせよ
(ちゅう):「にしても〜(ない)にしても」も(おな)意味(いみ)(あらわ)す)


♪ 会話(かいわ) ♪
百恵(ももえ)会社(かいしゃ)命令(めいれい)であるにせよないにせよ、法律(ほうりつ)()れるようなことはまずいわ。()(うし)ろにまわっちやうわよ。
() :ライバル会社(かいしゃ)情報(じょうほう)()うぐらいのこと、違法(いほう)とまでは()えないんじゃないか。
佐藤(さとう)()(うま)()()企業(きぎょう)競争(きょうそう)()では、違法(いほう)であるにしろないにしろ、(のど)から()()るほどほしい情報(じょうほう)だね。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜にせよ/〜にしろ」(→文型(ぶんけい)318)から()まれた並立(へいりつ)助詞(じょし)用法(ようほう)で、「(Aの場合(ばあい))も(Bの場合(ばあい))も」どちらの場合(ばあい)でも成立(せいりつ)するという意味(いみ)(あらわ)します。「〜にせよ〜ないにせよ」「〜にしろ〜ないにしろ」と肯定(こうてい)否定(ひてい)()()わせる(かたち)(おお)使(つか)われます。→例題(れいだい)2)
 類似(るいじ)表現(ひょうげん)に「〜といい〜といい」(→文型(ぶんけい)206)がありますが、この表現(ひょうげん)名詞(めいし)としか(むす)びつきませんし、肯定(こうてい)否定(ひてい)()()わせることもできません。もう(ひと)つの(るい)()表現(ひょうげん)に 「〜(よ)うが〜(よ)うが/〜(よ)うが〜まいが」、「〜(よ)うと〜(よ)うと/〜(よ)うと〜まいと」(→文型(ぶんけい)438)がありますが、「A、Bと無関係(むかんけい)に〜」を強調(きょうちょう)します。→例題(れいだい)1)

§ 例文(れいぶん) §
1.本当(ほんとう)にしろ(うそ)にしろ、実物(じつぶつ)()てからのことにしよう。
2.賛成(さんせい)だったにせよ反対(はんたい)だったにせよ、一旦(いったん)()まったからには、(きみ)にも(したが)ってもらう。
3.(たか)いにしろ(やす)いにしろ、必要(ひつよう)(もの)()わざるを()ない。
4.この地球(ちきゅう)(じょう)生物(せいぶつ)は、植物(しょくぶつ)にせよ動物(どうぶつ)にせよ、(みず)空気(くうき)がなければ()きてゆけない。
5.この経営(けいえい)方針(ほうしん)(つづ)けるにせよ(つづ)けないにせよ、いずれにせよ従来(じゅうらい)のやり(かた)踏襲(とうしゅう)では限界(げんかい)がある。

★ 例題(れいだい) ★
1) その(はなし)()る(にしろ/といい)、(()る/()らない)(にしろ/といい)、まず(くわ)しい(はなし)()いてからにしよう。
2) (いま)不幸(ふこう)であるにせよ( )( )にせよ、(おや)から(さず)かった(いのち)粗末(そまつ)( )(する→    )はならないよ。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) にしろ/させた(使役(しえき)(ぶん):〜に〜をさせる)/べき(→文型(ぶんけい)382)
2) ()める(〜その(まえ)に)/()てて/し(命令(めいれい):V〔ます〕(かたち)+なさい)


(ぜん)(ぺーじ)319(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)