動詞:て
形 + はじめて
こそ
こそ、はじめて
李 :
僕は
一平が
生まれてはじめて、
家族への
責任というものを
感じるようになったよ。
良子:
私は
一平がお
腹の
中にいるときから、
守るべき
命を
体で
感じていたわ。ああ、
私も
母親になるんだって。
李 :「
母親は
生まれながらに
母親だが、
父親は
子どもを
育ててこそ、はじめて
父親になれる」って
言葉があったね。
これらの
文型はどちらも
前提条件を
表す
文型です。「〜てはじめて」は
例文1〜3のように「〜してから、(そのときになって)やっと〜した」という
意味も、
例文4、5のように、「〜という
条件があって、はじめて〜できる」の
意味も
表すことができます。
「〜てこそ」は「〜という
条件が
満たされれば〜が
可能だが、その
条件がなければ
不可能だ」という
強い
表現で、
後件で
話者の
判断を
表します。
会話中の「〜てこそはじめて」は、それを
更に
強調した
表現です。
注意してほしいのは「〜てこそ」は
例文1〜3のように
既に
発生した
事態には
使えないことです。
反対に「〜てこそ」の
文は
語感は
弱まりますが、どれも「〜てはじめて」を
使って
表せます。→
例題1)
1.
日本に
来てはじめて(×てこそ)
刺身を
食べました。
2.
病気になってはじめて(×てこそ)、
健康のありがたさを
知った。
3.
子を
持ってはじめて(?てこそ)
知る
親の
恩(
俗語)
4.
玉は
磨いてこそ(⇔てはじめて)
光る。
磨かなければただの
石に
過ぎない。
5.
働いて
己の
力で
生きてゆけ。それができてこそ(⇔てはじめて)、
一人前と
言える。