292 *〜に(おう)じて/〜に(こた)えて

名詞(めいし): ×  +   に(おう)じて/に(おう)
           に(おう)じた + 名詞(めいし)
           に(こた)えて/に(こた)
           に(こた)えた + 名詞(めいし)


♪ 会話(かいわ) ♪
良子(りょうこ)今日(きょう)餃子(ぎょうざ)パーティの()ね。
() :材料(ざいりょう)人数(にんずう)(おう)じて()えばいいよ。さあ、みんなの期待(きたい)(こた)えて、家伝(かでん)餃子(ぎょうざ)をごちそうしなくちゃ。
良子(りょうこ)()(もの)はいつもの(とお)りでいいわね。
() :ああ、ある(もの)()ってくればいいよ。状況(じょうきょう)(おう)じていろいろ工夫(くふう)をこらすのが、料理(りょうり)醍醐味(だいごみ)なんだよ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 動詞(どうし)(おう)じる」は「解答(かいとう)する・呼応(こおう)する・対応(たいおう)する・適応(てきおう)する」などの意味(いみ)()った(かたり)で、「(ちから)には(ちから)(おう)じる/募集(ぼしゅう)(おう)じる/(まね)きに(おう)じる…」のように使(つか)われます。一方(いっぽう)、「()(こたえ))える」は「回答(かいとう)呼応(こおう)(むく)いる」などの意味(いみ)(あらわ)します。
 (たと)えば、例文(れいぶん)1〜3の「〜に(おう)じて」は対応(たいおう)適応(てきおう)(あらわ)していますが、この場合(ばあい)、「〜に(こた)えて」が使(つか)えません。「〜に(こた)えて」の用例(ようれい)(おお)くは例文(れいぶん)4、5のように「期待(きたい)声援(せいえん)恩義(おんぎ)(むく)いる」の意味(いみ)使(つか)われていて、この場合(ばあい)は「〜に(おう)じて」が使(つか)えません。どちらもが使(つか)えるのは、「政府(せいふ)()びかけに(おう)じて(・(こた)えて)」のように、()からの(はたら)()けに呼応(こおう)して、こちらも行動(こうどう)()こす場合(ばあい)です。→例題(れいだい)1)

§ 例文(れいぶん) §
1.気候(きこう)風土(ふうど)(おう)じた(×に(こた)えた)(しょく)文化(ぶんか)(そだ)つ。
2.健康(けんこう)のためには、体力(たいりょく)(おう)じて(×に(こた)えた)運動(うんどう)することが大切(たいせつ)で、 無理(むり)をすると(ぎゃく)効果(こうか)です。
3.社員(しゃいん)能力(のうりょく)業績(ぎょうせき)(おう)じた(×に(こた)えた)給料(きゅうりょう)支払(しはら)う。
4.このような(とき)こそ、先生(せんせい)のご(おん)(こた)え(×に(おう)じ)、(わたし)たち(おし)()協力(きょうりょく)すべきではなかろうか。
5.地元(じもと)声援(せいえん)(こた)えて(×に(おう)じて)、そのA(だか)野球(やきゅう)チームは、ついに念願(ねんがん)甲子園(こうしえん)出場(しゅつじょう)()たした。

★ 例題(れいだい) ★
1) ()予算(よさん)に((おう)じて/(こた)えて)、()予約(よやく)(うけたまわ)っ(ております/ている)ので、遠慮(えんりょ)なくお((もう)しつけ/(もう)しつけて)ください。
2) 経営(けいえい)(しゃ)( )( )(しゃ)(つね)時代(じだい)先取(さきど)りし、そのニーズ( )((こた)える→  )なくてはならない。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) で(=において)/において(=で)/(りょう)き(イ(かたち)(ふる)連体(れんたい)(かたち)
2) に/し(〜し、それに〜→文型(ぶんけい)107)/ある(〜べきだ→文型(ぶんけい)382)


(ぜん)(ぺーじ)292(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)