330 *〜につれて/*〜に(ともな)って/*〜に(ともな)

名詞(めいし): ×  +  につれて
動詞(どうし)原形(げんけい)     につれ
          に(ともな)って
          に(ともな)
          に(ともな)う + 名詞(めいし)


♪ 会話(かいわ) ♪
(しょう)(まご)帰国(きこく)されたと()きましたが、いかがでしたか。
() :まるで雨後(うご)(たけ)()のようにビルが建設(けんせつ)されていて、日本(にっぽん)不況(ふきょう)など、どこ()(かぜ)といった(かん)じだったよ。
(しょう)(まご)改革(かいかく)開放(かいほう)(ともな)生活(せいかつ)変化(へんか)(はげ)しいでしょうねえ。
() :うん。ただ、それにつれて拝金(はいきん)主義(しゅぎ)風潮(ふうちょう)がはびこっていて、よき伝統(でんとう)(そこ)なわれないかと()になったよ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「AにつれてBする/Aに(ともな)ってBする」は「Aが()わると、いっしょにBも()わる」という比例(ひれい)変化(へんか)表現(ひょうげん)(つく)ります。意味(いみ)()はほとんどありませんが、「〜(ともな)って」には「Aに(ともな)う<名詞(めいし)>」の(かたち)がありますが、「〜につれて」には「Aにつれる<名詞(めいし)>」の(かたち)がありません。また「〜に(ともな)って」には、(たと)えば「地震(じしん)(ともな)って(×につれて)津波(つなみ)()こる」のように、併発(へいはつ)付随(ふずい)現象(げんしょう)(あらわ)用法(ようほう)がありますが、この場合(ばあい)は「〜につれて」が使(つか)えません。→例題(れいだい)1)
 ここではいくつかの同義(どうぎ)表現(ひょうげん)()語感(ごかん)(ちが)いを()べておきましょう。
  経済(けいざい)発展(はってん)
    につれて<自然(しぜん)変化(へんか)
    に(ともな)って<付随(ふずい)した変化(へんか)
    とともに<同時(どうじ)進行(しんこう)変化(へんか)
    に(したが)って<因果(いんが)関係(かんけい)強調(きょうちょう)
  人々(ひとびと)()らしも()くなった。

§ 例文(れいぶん) §
1.経験(けいけん)()むにつれて、(ひと)慎重(しんちょう)になる。
2.国際(こくさい)()(すす)むにつれ、従来(じゅうらい)教育(きょういく)()(かた)についても、改革(かいかく)(せま)らることだろう。
3.(うた)()につれ、()(うた)につれ。
4.医学(いがく)進歩(しんぽ)(ともな)人々(ひとびと)平均(へいきん)寿命(じゅみょう)()びてきたが、それに(ともな)高齢(こうれい)(しゃ)対策(たいさく)焦眉(しょうび)(きゅう)となっている。
5.日本(にっぽん)(えん)(やす)不況(ふきょう)(ともな)消費(しょうひ)()()みが、アジア諸国(しょこく)輸出(ゆしゅつ)不振(ふしん)をもたらし、(さら)金融(きんゆう)不安(ふあん)増幅(ぞうふく)している。

★ 例題(れいだい) ★
1) 火山(かざん)噴火(ふんか)(につれて/に(ともな)って)土石流(どせきりゅう)(が/を)(はつ) (しょう)し、次々(つぎつぎ)人家(じんか)をのみ()んで(きた/いった)。
2) (とし)を(とる→  )につれ、物忘(ものわす)れが(ひどい→   )なり、(あさ)(なに)()べた( )さえ(わす)れる始末(しまつ)だ。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) にしろ(→文型(ぶんけい)319)/にしろ/決定(けってい)した
2) に/に/(あん)じられる((かたち)受身(うけみ)(かたち)だが自発(じはつ)動詞(どうし)


(ぜん)(ぺーじ)330(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)