329 〜につけ〜につけ

名詞(めいし)     :  ×      + につけ 〜 につけ
動詞(どうし)・イ形容詞(けいようし): 原形(げんけい)


♪ 会話(かいわ) ♪
山田(やまだ)()きにつけ()しきにつけ、()(おや)から影響(えいきょう)()けるね。うちの(あね)など、(くち)うるさいところが(はは)そっくりだ。
() :「この(おや)にしてこの()あり」とは、けだし名言(めいげん)だな。
百恵(ももえ)(とく)(むすめ)(とし)をとると母親(ははおや)()ると()われるけど・・・。
() :一方(いっぽう)息子(むすこ)(ほう)父親(ちちおや)背中(せなか)()(そだ)つと()われるね。となると、(ぼく)責任(せきにん)重大(じゅうだい)だなあ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜につけ」(→文型(ぶんけい)328)から()まれた並立(へいりつ)助詞(じょし)用法(ようほう)で、「AにつけBにつけ」と(たい)になる(かたり)(かさ)ねて、「〜の(とき)も〜の(とき)も〜」を(あらわ)します。後件(こうけん)では自然(しぜん)()()こされる事態(じたい)()べられます。そのため、後件(こうけん)人為(じんい)(てき)事柄(ことがら)(あらわ)せません。
 問題(もんだい)になるのは「〜にせよ〜にせよ/〜にしろ〜にしろ」(→文型(ぶんけい)319)が(おな)じような意味(いみ)(あらわ)すことがあることです。これらは後件(こうけん)自由(じゆう)(ひと)判断(はんだん)推量(すいりょう)意志(いし)(あらわ)します。(ぎゃく)()えば後件(こうけん)自然(しぜん)自発(じはつ)事態(じたい)(あらわ)すときは「〜につけ〜につけ」が適切(てきせつ)で、「〜にせよ〜にせよ/〜にしろ〜にしろ」が不自然(ふしぜん)になります。→例題(れいだい)1)
  (あめ)につけ(かぜ)つけ(×(あめ)にせよ(かぜ)にせよ)、故郷(こきょう)のことが(おも)()される。

§ 例文(れいぶん) §
1.(あめ)につけ(かぜ)につけ、故郷(こきょう)のことが(おも)()される。
2.(うれ)しいにつけ(かな)しいにつけ、(さけ)(こころ)(とも)となる。
3.この(にわ)(うめ)(はな)()くにつけ()るにつけ、(おも)()されるのは、(わか)くして()くなった(むすめ)のことだ。
4.(たの)しいにつけ(かな)しいにつけ、あなたと()ごした幾年(いくとせ)(つき)(なつ)かしく(しの)ばれる。
5.()きにつけ()しきにつけ、(おや)巣立(すだ)っていく子供(こども)見守(みまも)ることしかできない。

★ 例題(れいだい) ★
1) いい(にしろ/につけ)(わる)い(にしろ/につけ)、もう(決定(けってい)する/決定(けってい)した)ことをとやかく()うな。
2) 祖国(そこく)のニュースを()る( )つけ()く( )つけ、(くに)にいる妻子(さいし)のことが((あん)じる→      )。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) につけ/につけ/を
2) ()る/が/に(「まぶたに()かぶ」は慣用(かんよう)(てき)()(いかた)


(ぜん)(ぺーじ)329(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)