281 〜なり(と)/〜なり〜なり/〜でも

名詞(めいし)疑問(ぎもん)():   ×     +  なり(と/とも)
動詞(どうし)形容詞(けいようし)原形(げんけい)<ナ(かたち)ー×>    なり 〜 なり
                   でも


♪ 会話(かいわ) ♪
() :ぼんやり()ってないで、ほかの(ひと)仕事(しごと)手伝(てつだ)うなりしたらどう?仕事(しごと)はチームワークなんだから。
山田(やまだ)(まった)くその(とお)り。
百恵(ももえ):けなすなり(なに)なりと()自由(じゆう)に。でも山田(やまだ)さん、あなたにだけは、そんなこと()われたくないわ。
() :(なん)だか、最近(さいきん)百恵(ももえ)ちゃん、(みょう)(おこ)りっぽいね。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜なり/〜なりと(も)」は「(たと)えば〜でも」と例示(れいじ)する(ふく)助詞(じょし)です。(たと)えば、「お(ちゃ)なり(と)いかがですか」は「お(ちゃ)をいかがですか」と限定(げんてい)するより、はるかに丁寧(ていねい)になります。また、「どこへなりと/いつなりと/どれなりと」のように疑問(ぎもん)()につくと、「どこへでも/いつでも/どれでも」と(おな)意味(いみ)(あらわ)します。これらの「なり」は丁寧(ていねい)な「でも」と(かんが)えていいでしょう。
 なお、「〜なり〜なり」と(かさ)ねて使(つか)われると、「(たと)えば〜か〜かを(えら)んで」という選択(せんたく)(しめ)用法(ようほう)になります。文法(ぶんぽう)(じょう)注意(ちゅうい)してほしいのは「〜とか〜とか」(⇔文型(ぶんけい)226)との(ちが)いです。「〜とか〜とか」は(おな)例示(れいじ)でも選択(せんたく)ではありませんから、「お(ちゃ)なりコーヒーなり、()きなものをどうぞ」とは()えますが、「お(ちゃ)とかコーヒーとか、()きなものをどうぞ」とは()えません。→例題(れいだい)1)

§ 例文(れいぶん) §
1.御用(ごよう)(さい)(なに)なりとお(もう)()けください。
2.(むすめ)海外(かいがい)留学(りゅうがく)については、(わたし)父親(ちちおや)として心配(しんぱい)経験(けいけん)(しゃ)(ほう)相談(そうだん)するなりしたものです。
3.そんなに()べないでいると(からだ)(どく)ですよ。せめて味噌汁(みそしる)なりとも()()がれ。
4.()いて()うなり()()うなり、()きなようにしろ。
5.ファックスでなり電話(でんわ)でなり、ご連絡(れんらく)くだされば、いつでもお(うかが)いします。

★ 例題(れいだい) ★
1) (きみ)にあげた(からには/からといって)、(ひと)にやる(とか/なり)()てる(とか/なり)、それは(きみ)勝手(かって)だ。
2) どこへ( )( )と()くがいい。もう(おや)でも(ない→    )ば()でも( )( )。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) が(従属(じゅうぞく)()主語(しゅご)=が)/や(いな)や(()主語(しゅご))/まま(→文型(ぶんけい)406)
2) (そむ)けた(=〜したまま)/も/(ひら)こう(→文型(ぶんけい)441)


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日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)