276 〜ならいざ()らず/〜ならともかく

名詞(めいし)名詞(めいし)()(ーの): × +  ならいざ()らず
                はいざ()らず
                ならともかく


♪ 会話(かいわ) ♪
() :中高生(ちゅうこうせい)言葉(ことば)がよく()(きと)れなくて。どこの(くに)(ひと)かなと(おも)って()いていたら、日本人(にっぽんじん)だったりして。
良子(りょうこ)本人(ほんにん)(たち)はナウいと(おも)ってるのよ。でも、(ちい)さい子供(こども)ならいざ()らず、舌足(したた)らずな(はな)(かた)はいただけないわ。
() :外国(がいこく)()ならともかく、母国(ぼこく)()発音(はつおん)大切(たいせつ)にしてほしいものだな。テレビの(わる)影響(えいきょう)かなあ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜ならいざ()らず/〜はいざ()らず」は「〜がどうかは()らないが/〜の場合(ばあい)可能(かのう)かも()れないが」という意味(いみ)(あらわ)し、後件(こうけん)ではそれと対立(たいりつ)する事柄(ことがら)()べます。この「なら」は「(きみ)はできる→(くん)ならできる」のように(つよ)い「は」に相当(そうとう)する用法(ようほう)なので、「〜ならいざ()らず」の(ほう)が「〜はいざ()らず」より(つよ)語調(ごちょう)となります。
 「〜ならともかく」も「〜の場合(ばあい)(べつ)にして」という意味(いみ)用法(ようほう)があり、意味(いみ)(ちが)いはありますが、(おお)くの場合(ばあい)、「〜 ならいざしらず」と(おな)文脈(ぶんみゃく)のなかで使(つか)うことができます。この文型(ぶんけい)については「〜はともかく」(→文型(ぶんけい)371)を(あわ)せてご参照(さんしょう)ください。

§ 例文(れいぶん) §
1.専門(せんもん)()ならいざ()らず、素人(しろうと)ではこの機械(きかい)修理(しゅうり)することはできないよ。
2.できないのならいざ()らず、できるのにしようとしない。
3.仙人(せんにん)ならいざ()らず、生身(なまみ)人間(にんげん)(かすみ)だけ()って()きていけるかい。きれいごともいい加減(かげん)にしろ。
4.(くん)ならともかく、(ぼく)はそんな(おろ)かなまねはしないね。
5.子供(こども)ならともかく、(いま)だに(おや)のすねかじりとは・・・。

★ 例題(れいだい) ★
1) (きみ)自身(じしん)が(やれる/やれない)ことならいざ()らず、自分(じぶん)がやれないことを(ひと)に(する/しろ)と()う(べきだ/べきではない)。
2) (そと)(ひと)( )( )ともかく、親友(しんゆう)( )(しん)じてきた(きみ)にまで(裏切(うらぎ)る→   )とは(おも)ってもみなかった。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) とは()えない(→文型(ぶんけい)244)/にかけては(→文型(ぶんけい)298)/(なみ)
2) (ゆた)かさ(ナ(かたち)→N)/から(〜から()えば→文型(ぶんけい)049)/()える


(ぜん)(ぺーじ)276(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)