136 〜た‐ことにする/〜た‐ことになる

動詞(どうし):た(かたち) +  ことにする
         ことになる


♪ 会話(かいわ) ♪
課長(かちょう)(くん)対応(たいおう)問題(もんだい)なしとはしないよ。しかし今回(こんかい)だけはなかったことにしておこう。
山田(やまだ):ありがとうございます。
() : 部長(ぶちょう)には、「相手(あいて)方針(ほうしん)変更(へんこう)でやむを()ず」ということにしておいたらどうでしょうか。
課長(かちょう)(くん)悪知恵(わるぢえ)(はたら)くねえ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜ことにする/〜ことになる」は動詞(どうし)原形(げんけい)(むす)びつくか、完了(かんりょう)(がた)(「た」(かたち))と(むす)びつくかで意味(いみ)(こと)なってきます。
 「原形(げんけい)+ことにする」(→文型(ぶんけい)089)は「〜することに()める」、「原形(げんけい)+ことになる」(→文型(ぶんけい)090)は「〜することに()まる/〜必然(ひつぜん)(てき)結果(けっか)になる」という意味(いみ)(あらわ)します。一方(いっぽう)、「〜したことにする」は「(実際(じっさい)はそうではないが、)〜したと(かんが)える」の意味(いみ)で、現実(げんじつ)はそうではなかったことを、(かり)に「そうである」とみなす場合(ばあい)使(つか)われます。「〜したことになる」は「(実際(じっさい)はそうではないが、)一般(いっぱん)にそのように(かんが)えられている/(かんが)えることができる」という意味(いみ)客観(きゃっかん)表現(ひょうげん)になります。→例題(れいだい)1)2)
  出席(しゅっせき)したことにする。<〜とみなす>
  出席(しゅっせき)したことになる。<一般(いっぱん)に〜とみなされる>

§ 例文(れいぶん) §
1.説明(せつめい)不足(ふそく)(てん)はあるが、これでこの()()わったことにする。
2.(いま)(はなし)()かなかったことにするが、発言(はつげん)には注意(ちゅうい)した(ほう)がよろしい。
3.(いま)のカンニングは()なかったことにするが、もう一度(いちど)したら(ゆる)さない。
4.(きたな)いわねえ。これじゃ掃除(そうじ)をしたことにならないわよ。
5.表向(おもてむ)きは研修(けんしゅう)()として使(つか)われたことになっているが、(じつ)幹部(かんぶ)連中(れんちゅう)遊興(ゆうきょう)()なんだよ。

★ 例題(れいだい) ★
1) 大学(だいがく)(を/から)(卒業(そつぎょう)する/卒業(そつぎょう)した)こと(にしている/になっている)が、()()うと中途(ちゅうと)退学(たいがく)なんだ。
2) これ( )10()までが一通(ひととお)り(()わる→    )ことに( )( )ので、明日(あした)試験(しけん)をすることにします。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) に(たい)する(→文型(ぶんけい)322/→文型(ぶんけい)478)/だけに/もらいたい
2) ()まれついて(「()まれつき」とも()う)/に/に


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日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)