459 〜を(かえり)みず/〜を(かえり)みる〜もなく

名詞(めいし): ×  +  を(かえり)みず
          も(かえり)みず
          を(かえり)みることもなく
          を(かえり)みる + 名詞(めいし) + もない


♪ 会話(かいわ) ♪
佐藤(さとう)中国語(ちゅうごくご)だけじゃ()えない現実(げんじつ)(かえり)みずに、会社(かいしゃ)()めて語学(ごがく)留学(りゅうがく)()っちゃうとは、(なん)無茶(むちゃ)なことを。
百恵(ももえ):そんなことを(かえり)みる余裕(よゆう)もなかったのよ。彼女(かのじょ)って、(おも)()ったら、自分(じぶん)()められないたちだから。
() :無謀(むぼう)()うか、大胆(だいたん)()うか、こんな(おも)()ったことができるのも、(わか)さの特権(とっけん)かもしれないね。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 動詞(どうし)(かえり)みる」から(つく)られた文型(ぶんけい)で、「〜を(かえり)みず/〜を(かえり)みる〜もなく/〜を(かえり)みない+名詞(めいし)/〜を(かえり)みぬ+名詞(めいし)」(「を→も」の変化(へんか)もある)などの(かたち)使(つか)われ、「〜を(かんが)えないで/〜を()にしないで」という意味(いみ)(あらわ)します。そして、「〜に(も)かまわず/〜もかまわず」(文型(ぶんけい) 302)や「〜をよそに」(文型(ぶんけい) 484)と(るい)義文(よしふみ)(がた)になります。
  (おや)心配(しんぱい)(かえり)みず(・にもかまわず/・をよそに)(あそ)んでばかりいる。
 これらのなかで、「〜をよそに」は(つね)()くない事態(じたい)(あらわ)しますが、「〜を(かえり)みず」にはこうした制約(せいやく)はありません。→例題(れいだい)1)

§ 例文(れいぶん) §
1.(みずか)らを(かえり)みて()じることがなければ、(なに)(おそ)れることはない。
2.過去(かこ)(かえり)みて教訓(きょうくん)()()れぬ(もの)には未来(みらい)もまた()けない。
3.家庭(かてい)(かえり)みることなく、(かれ)(さけ)博打(ばくち)(おぼ)れていった。
4.(にん)(かんが)えも(かえり)みず、自分(じぶん)(かんが)えだけを()(とお)そうとすると(かなら)挫折(ざせつ)する。
5.現代(げんだい)(じん)生活(せいかつ)は、他人(たにん)のことを(かえり)みる(ひま)もないほど、殺伐(さつばつ)としたものになっている。

★ 例題(れいだい) ★
1) (かれ)()危険(きけん)(をよそに/も(かえり)みず)、(()(のこ)した/()(のこ)された)子供(こども)を((すく)う/(すく)わ)んがために、()(さか)()(なか)()()んで(おこな)った。
2) 自分(じぶん)健康(けんこう)家庭(かてい)( )(かえり)みず、ただ仕事(しごと)( )没頭(ぼっとう)している会社(かいしゃ)人間(にんげん)()ると、同情(どうじょう)(ねん)( )(きん)()ない。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) と/ぐらい(〜ぐらいなら、むしろ→文型(ぶんけい)074)/をおいて
2) を/(たの)める(可能(かのう)(かたち))/いなかった


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