485 〜んがため(に)

動詞(どうし):[ない](かたち)  +  んがため(に)
             んがために(は/も)
             んがための + 名詞(めいし)


♪ 会話(かいわ) ♪
課長(かちょう)()()した子供(こども)をよけんがために、とっさにハンドルを(ひだり)()って、電柱(でんちゅう)にぶつかりましてね。
部長(ぶちょう)(くん)もついてないな。子供(こども)をよけ(そこ)ねた(うえ)に、電柱(でんちゅう)じゃあねえ。あそこは(みち)(きゅう)(せま)くなっているしな。
課長(かちょう)一瞬(いっしゅん)(さき)(やみ)とは()いますが、安穏(あんのん)老後(ろうご)()んがためにがんばってきたのも、一瞬(いっしゅん)にして(みず)(あわ)です。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜んがため(に)」は動詞(どうし)の「ない(かたち)」に接続(せつぞく)して、現代(げんだい)()の「〜するために」と(おな)目的(もくてき)(あらわ)文型(ぶんけい)になります。(はな)言葉(ことば)として使(つか)われることはほとんどありませんが、書面(しょめん)()としては(いま)使(つか)われています。「する」と「()る」は「する→せんがため/(きた)る→こんがため」の(かたち)になりますから、注意(ちゅうい)しましょう。
  ()く→()かんがため=()くために
  する→せんがため=するために
  (きた)る→(らい)(こ)んがため=(きた)るために

§ 例文(れいぶん) §
1.(とみ)地位(ちい)()んがために、(かれ)はいかなる手段(しゅだん)をも使(つか)った。
2.(みずか)らの(つみ)(のが)れんがため、(かれ)虚偽(きょぎ)証言(しょうげん)をしたばかりか、他人(たにん)(つみ)をなすりつけた。
3.(だい)(むし)()かさんがためなら、(しょう)(むし)犠牲(ぎせい)にするのもやむを()ない。
4.(つよ)くならんがためには、自分(じぶん)より(つよ)相手(あいて)にぶつかれ。
5.厚生省(こうせいしょう)にエイズ薬害(やくがい)事実(じじつ)(みと)めさせんがため、患者(かんじゃ)支援(しえん)団体(だんたい)がハンガーストライキに突入(とつにゅう)した。

★ 例題(れいだい) ★
1) (かれ)は(くる/きたる)大会(たいかい)昨年(さくねん)雪辱(せつじょく)を(()たす/(はて)たさ)んがため、(きび)しい練習(れんしゅう)を((かさ)ねている/(かさ)なっている)。
2) (かれ)一刻(いっこく)(はや)上司(じょうし)( )その情報(じょうほう)を(()らせる→   )んがため、(くるま)を((はし)った→     )。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) をよそに/が/強行(きょうこう)された(非情(ひじょう)受身(うけみ)(ぶん)
2) の/を/の(Nの+ようだ」)


(ぜん)(ぺーじ)485(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)