138 ただ((たん)に/ひとり) 〜 だけだ/のみだ

ただ 〜 名詞(めいし)(+(かく)助詞(じょし)):    ×     +  だけだ
(たん)に   動詞(どうし)形容詞(けいようし)  :普通(ふつう)(がた) <ナ(かたち)ーな>   のみだ
ひとり


♪ 会話(かいわ) ♪
課長(かちょう)(きび)しいことを()うようだが、このパンフレットはただ()()がよいだけという印象(いんしょう)だな。
() :人事(じんじ)()くしたのですから、(こう)はただ天命(てんめい)()つのみです。(きゃく)(さき)にも配布(はいふ)()みですし・・・。
課長(かちょう):ちと(おお)げさだな。でも(たし)かに最近(さいきん)消費(しょうひ)(しゃ)は、中身(なかみ)より()()(えら)傾向(けいこう)があるからなあ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 これらの副詞(ふくし)文末(ぶんまつ)で「〜だけだ/〜のみだ」と呼応(こおう)して、事物(じぶつ)一定(いってい)範囲(はんい)(ない)限定(げんてい)します。「ただ」と「(たん)に」は例文(れいぶん)1〜5のどの(れい)にでも使(つか)えますが、「ただ」は「()のことを(かんが)えず、ひたすら/一心(いっしん)に〜する」という意味(いみ)()っています。一方(いっぽう)、「(たん)に」は(たん)なる限定(げんてい)です。
  ただ金儲(かねもう)けだけ(かんが)えている。<=専念(せんねん)
  (たん)金儲(かねもう)けだけ(かんが)えている。<=限定(げんてい)
 この(なか)で「ひとり」という副詞(ふくし)は、例文(れいぶん)5のように「(ひと)」または擬人(ぎじん)()できる対象(たいしょう)にしか使(つか)えません。ですから、例文(れいぶん)1〜4では「ひとり」は使(つか)えません。(おお)くは「ひとりAだけではなくBも〜だ」の(かたち)使(つか)われます。→例題(れいだい)1)

§ 例文(れいぶん) §
1.(わたし)はただ(かれ)忠告(ちゅうこく)しただけで、悪気(わるぎ)などさらさらありませんでした。
2.(たん)知識(ちしき)があるだけでは、実際(じっさい)(やく)には()たない。
3.(わたし)はただ(こころ)(めい)ずるところに(したが)うのみだ。
4.それは(たん)(いま)までの作品(さくひん)模倣(もほう)しただけで、なんの創造(そうぞう)(せい)もない。
5.これはひとりわが(くに)だけの問題(もんだい)ではなく、アジアの安全(あんぜん)保障(ほしょう)(かか)わる問題(もんだい)だ。

★ 例題(れいだい) ★
1) この(けん)(について/にとって)反対(はんたい)している(の/こと)は、ひとり(わたし)(のみだ/のみではない)。
2) (かれ)を((おこ)る→     )のは(つたな)かったが、(ぼく)は((おも)う→    )ことを、ただ(()う→    )だけだ。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) (はな)し/しろ(命令(めいれい)(かたち))/()した
2) ()り/()し/そうな(様態(ようたい)の「そうだ」の連体(れんたい)(かたち)


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日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)