340 〜にひきかえ/〜に(たい)して

名詞(めいし)・それ           : ×  +  にひきかえ
動詞(どうし)形容詞(けいようし)普通(ふつう)(がた)<ナ(かたち)ーな>: の     に(たい)して
                        に(たい)
(ちゅう)接続詞(せつぞくし)は「それにひきかえ」「それに(たい)して」)


♪ 会話(かいわ) ♪
山田(やまだ)佐藤(さとう)はこれから真理(まり)さんとデートらしいよ。それにひきかえ、(おれ)たちは残業(ざんぎょう)だもんな。やってられないよ。
() :ふたりは結婚(けっこん)(まえ)で、(いま)一番(いちばん)いい(とき)だよ。それにひきかえ(きみ)(ほう)は、最近(さいきん)()いた(はなし)がとんとないねえ。
山田(やまだ)(おれ)場合(ばあい)(ふところ)()(くるま)ときてるから、デートしようにも先立(さきだ)つものがないんだよ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「AにひきかえB」「Aに(たい)してB」は、AとBを対比(たいひ)させる用法(ようほう)です。「〜にひきかえ」は(もと)意味(いみ)である「交換(こうかん)する」から派生(はせい)し、「Aと(くら)べると、反対(はんたい)にBは〜」と()意味(いみ)(あらわ)します。この文型(ぶんけい)後件(こうけん)反対(はんたい)事実(じじつ)()べるときは、「〜に(はん)して」(→文型(ぶんけい)339)に()()えられますが、「〜に(はん)して」には比較(ひかく)対比(たいひ)気持(きも)ちはないので、例文(れいぶん)1のような場合(ばあい)使(つか)うと不自然(ふしぜん)になります。
 注意(ちゅうい)してほしいのは、「〜に(たい)して」は例文(れいぶん)5のような対比(たいひ)用法(ようほう)だけでなく、「(おや)(たい)して反抗(はんこう)する」のように相手(あいて)対象(たいしょう)()(かく)助詞(じょし)用法(ようほう)もあることです。

§ 例文(れいぶん) §
1.お(まえ)にひきかえこの(おれ)は、(なに)をやってもどじばかり。
2.()主人(しゅじん)無口(むくち)なのにひきかえ、(おく)さんはおしゃべりだ。
3.金持(かねも)ちには倹約(けんやく)()(おお)いのにひきかえ、貧乏人(びんぼうにん)はとかくお(かね)があると使(つか)ってしまう傾向(けいこう)がある。
4.(あね)家庭的(かていてき)なのに(たい)し、(いもうと)活発(かっぱつ)一時(いちじ)(いえ)でじっとしていることはない。
5.かつては大量(たいりょう)生産(せいさん)時代(じだい)だった。それに(たい)して、(いま)多様(たよう)なニーズに()わせた多種(たしゅ)少量(しょうりょう)生産(せいさん)時代(じだい)になった。

★ 例題(れいだい) ★
1) 首相(しゅしょう)は(釈明(しゃくめい)する/釈明(しゃくめい)しよう)としたが、それ(に(たい)して/にひきかえ)野党(やとう)一斉(いっせい)にヤジを(()びた/()びせた)。
2) 最近(さいきん)小学校(しょうがっこう)( )は「男子(だんし)( )ひきかえ女子(じょし)(ほう)( )活発(かっぱつ)でけんかも(つよ)い」という報告(ほうこく)()されている。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) (らく)し(様態(ようたい)の「そうだ」)/の(行為(こうい)=の→文型(ぶんけい)354)/に(はん)
2) なろう(「〜(よ)うが〜まいが」→文型(ぶんけい)438)/なる/したく


(ぜん)(ぺーじ)340(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)