425 *〜ものの

名詞(めいし)    :     である      + ものの
動詞(どうし)形容詞(けいようし)普通(ふつう)(がた)<ナ(かたち)ーな/である>   もんの<(くち)


♪ 会話(かいわ) ♪
教師(きょうし)()子息(しそく)なりに努力(どりょく)したようですが、期末(きまつ)試験(しけん)成績(せいせき)はよくなかったですね。
良子(りょうこ)(あたま)ごなしに(しか)らないつもりではいたものの、ついついかっとなって、きつく(しか)ってしまいました。
教師(きょうし)平気(へいき)そうな(かお)はしているものの、一番(いちばん)こたえているのは本人(ほんにん)です。(あたた)かく(はげ)ましてあげてください。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「AもののB」は「(たし)かにAであることはAですが、しかし(100%そうだと()えない問題(もんだい)(のこ)っている)」という意味(いみ)(あらわ)逆接(ぎゃくせつ)表現(ひょうげん)で、消極(しょうきょく)(てき)にAであることは(みと)めながら、それと矛盾(むじゅん)したことBを後件(こうけん)()べます。(おお)くは「〜は〜ものの」の(かたち)使(つか)われます。不満(ふまん)不足(ふそく)不完全(ふかんぜん)なことをつけ(くわ)える「〜が/〜けれども」に相当(そうとう)すると(かんが)えていいでしょうが、語感(ごかん)としては「〜が/〜けれども」よりも(やわ)らかくなります。
 また、「〜とは()うものの」(→文型(ぶんけい)243)や、例題(れいだい)1)の「〜からよかったものの」などの逆説(ぎゃくせつ)文型(ぶんけい)も、この逆説(ぎゃくせつ)の「〜ものの」から派生(はせい)します。

§ 例文(れいぶん) §
1.大学(だいがく)()たものの、就職(しゅうしょく)(なん)仕事(しごと)()つからない。
2.医者(いしゃ)ではあるものの、(ぼく)専門(せんもん)(うし)(うま)でしてね。
3.その手紙(てがみ)()んではみたもんの、(まわ)りくどくて、(なに)()いたいのか、さっぱり要領(ようりょう)()なかったよ。
4.教師(きょうし)たちは熱心(ねっしん)なものの、学生(がくせい)たちにはやる()がほとんどないように見受(みう)けられた。
5.カンニングの現場(げんば)()られなかったからよかったものの、もし先生(せんせい)()つかっていたら大変(たいへん)なことになっていた。

★ 例題(れいだい) ★
1) (わたし)がいたからよかった(ものの/ものを)、(いたら/いなかったら)(だい)事故(じこ)になる(こと/ところ)だった。
2) (かれ)のやり(かた)批判(ひはん)が(ある→   )とは()えないものの、(かれ)( )()われる(ひと)がいない( )が現状(げんじょう)だ。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) ()われる/やりたい/いくまい(=いかないだろう→文型(ぶんけい)398)
2) ()まれ()われる/に(変化(へんか)結果(けっか))/()まれ()わり

(ぜん)(ぺーじ)425(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)