169 *〜つつ/*〜つつも

動詞(どうし) :[ます](かたち)  +  つつ
             つつも


♪ 会話(かいわ) ♪
() :社長(しゃちょう)業務(ぎょうむ)改革(かいかく)推進(すいしん)しつつ、財務(ざいむ)体質(たいしつ)強化(きょうか)にも()()ったよ。()りに(かん)しては完璧(かんぺき)だ。
山田(やまだ):リストラの手腕(しゅわん)もさることながら、若手(わかて)起用(きよう)しての()めの体質(たいしつ)(づく)りも、銀行(ぎんこう)(すじ)から評価(ひょうか)されているね。
() :必要(ひつよう)だとは()りつつも、なかなか抜本(ばっぽん)(てき)対策(たいさく)(こう)じられない会社(かいしゃ)(おお)いねえ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜つつ」には動詞(どうし)の[ます](かたち)(むす)びついて、例文(れいぶん)1、2のように「〜けれども、同時(どうじ)に〜/〜のに、同時(どうじ)に〜」に相当(そうとう)する逆説(ぎゃくせつ)をあらわすときと、例文(れいぶん)3〜5のように同時(どうじ)進行(しんこう)動作(どうさ)(あらわ)すことがあります。「〜つつ」がどちらを(あらわ)しているかは、文脈(ぶんみゃく)から理解(りかい)するしかありませんが、「〜つつも」の(かたち)(つね)逆説(ぎゃくせつ)です。これらの「〜つつ」は「〜ながら」を使(つか)って(あらわ)せる表現(ひょうげん)で、口語(こうご)ではほとんど「〜ながら」が使(つか)われます。
 注意(ちゅうい)してほしいのは、「〜ながら」と(ちが)って「〜つつ」は、動詞(どうし)の「ます(かたち)」としか(むす)びつかず、名詞(めいし)形容詞(けいようし)(むす)びつく用法(ようほう)がないことです。→例題(れいだい)1)
  (わる)いと()りながら(・つつ)、つい・・・
  (わか)いながら(×つつ)しっかりしている。
  (おんな)ながら(×つつ)(おとこ)より(ちから)がある。

§ 例文(れいぶん) §
1.(わる)いと()りつつ、つい()とし(もの)財布(さいふ)自分(じぶん)のポケットにしまい()んだ。
2.(おや)というものは、(きび)しく()どもをしかりつつも、(こころ)(なか)では(いと)しくてたまらないものなのです。
3.(いま)将来(しょうらい)再起(さいき)()しつつ、この逆境(ぎゃっきょう)()えるしかない。
4.(つま)航海(こうかい)無事(ぶじ)(いの)りつつ、(おっと)船出(ふなで)見送(みおく)った。
5.お二人(ふたり)末永(すえなが)いお(しあわ)せを(ねん)じつつ、これで(ふで)()きます。

★ 例題(れいだい) ★
1) 昨年(さくねん)最下位(さいかい)(という/とする)屈辱(くつじょく)から()()がり、優勝(ゆうしょう)栄冠(えいかん)()()ったのは、(てき)(つつ/ながら)立派(りっぱ)であり、敬服(けいふく)(に(あたい)する/に(こた)える)。
2) タバコが(からだ)( )(わる)いことは(ひゃく)も(承知(しょうち)する→    )つつ、どうしても(やめる→     )ない。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) たって(=ても/〜たっけ→文型(ぶんけい)140)/()て/だけ(→文型(ぶんけい)131)
2) (うら)み/()われ(受身(うけみ)(ぶん)「〜から〜られる」)/に(N+になる)


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