152 *〜ため(に)/*〜ためか/*〜ためだ

名詞(めいし)    :   の       +  ため(に)
動詞(どうし)形容詞(けいようし)普通(ふつう)(がた)<ナ(かたち)ー×>     ためか
                     ためだ
(ちゅう)動詞(どうし)(おお)くは「た(かたち)」か「〜ている(かたち)」となる) 


♪ 会話(かいわ) ♪
() :お(まえ)のために、みんなが散々(さんざん)()にあったんだぞ。
山田(やまだ):えっ?(ぼく)(なに)かしたっけ?
() :A商店(しょうてん)への製品(せいひん)納期(のうき)今日(きょう)だったんじゃないか。
山田(やまだ):しまった!すっかり(わす)れてた。
() :「取引(とりひき)停止(ていし)だ」って大変(たいへん)剣幕(けんまく)だったんだ。それをなだめたり、すかしたり、()(あせ)ものだったよ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜ため(に)」は原因(げんいん)理由(りゆう)(あらわ)すときと目的(もくてき)(あらわ)すときがあります。ここで()()げるのは原因(げんいん)理由(りゆう)の「〜ため(に)」で、因果(いんが)関係(かんけい)客観(きゃっかん)(てき)説明(せつめい)するとき使(つか)われる表現(ひょうげん)です。「〜ため(に)」が原因(げんいん)理由(りゆう)(あらわ)すか目的(もくてき)(あらわ)すかは、名詞(めいし)接続(せつぞく)したときは文脈(ぶんみゃく)から理解(りかい)するしかありませんが、「ある・いる・できる・わかる」などの状態(じょうたい)動詞(どうし)形容詞(けいようし)例文(れいぶん)3のように「〜すぎる」と接続(せつぞく)した「〜ために」は原因(げんいん)理由(りゆう)(あらわ)します。一般(いっぱん)動詞(どうし)場合(ばあい)、「完了(かんりょう)(がた)(「た」(かたち))+ために」は原因(げんいん)理由(りゆう)を、「原形(げんけい)+ために」は目的(もくてき)(あらわ)します。
  (いえ)()うために貯金(ちょきん)している。
  (いえ)()ったために、ローンの支払(しはら)いに()われている。
 なお、助詞(じょし)「か」のついた「〜ためか」は「たぶん〜の理由(りゆう)で」という不確(ふたし)かさを(あらわ)表現(ひょうげん)になります。(るい)()表現(ひょうげん)に「〜おかげで」(→文型(ぶんけい)018)や「〜せいで」(→文型(ぶんけい)122)については各項(かくこう)参照(さんしょう)してください。

§ 例文(れいぶん) §
1.台風(たいふう)のために(おお)くの被害(ひがい)()た。
2.(はたら)きすぎのためか、最近(さいきん)(かた)こりがひどくなった。
3.楊貴妃(ようきひ)(うつく)しすぎるために、数奇(すうき)生涯(しょうがい)をたどることになった。
4.入試(にゅうし)失敗(しっぱい)したのは、面接(めんせつ)試験(しけん)準備(じゅんび)(おこた)ったためだと(おも)う。
5.(にん)保証人(ほしょうにん)になったために、借金(しゃっきん)のかたに自分(じぶん)(いえ)まで人手(ひとで)(わた)羽目(はめ)(おちい)った。

★ 例題(れいだい) ★
1) 世界(せかい)各地(かくち)大雨(おおあめ)などの異常(いじょう)気象(きしょう)(による/に(かん)する)被害(ひがい)発生(はっせい)しているが、専門(せんもん)()は「これらは地球(ちきゅう)温暖(おんだん)()の(ため/おかげ)ではないか」(を/と)指摘(してき)している。
2) ただ(いま)新宿(しんじゅく)(えき)構内(こうない)( )人身(じんしん)事故(じこ)( )(発生(はっせい)する→     )ため、山手線(やまのてせん)全線(ぜんせん)不通(ふつう)となっております。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) ()わり(〜よう→文型(ぶんけい)435)/(たび)に/ていく(→文型(ぶんけい)177)
2) の/が(()V)/水浸(みずびた)しに(N+になる)


(ぜん)(ぺーじ)152(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)