名詞 : × / である + にせよ〜にせよ
動詞・
形容詞:
普通形<ナ
形ー×/である> にせよ〜ないにせよ
にしろ〜にしろ
にせよ〜ないにせよ
(
注:「にしても〜(ない)にしても」も
同じ
意味を
表す)
百恵:
会社命令であるにせよないにせよ、
法律に
触れるようなことはまずいわ。
手が
後ろにまわっちやうわよ。
李 :ライバル
会社の
情報を
買うぐらいのこと、
違法とまでは
言えないんじゃないか。
佐藤:
生き
馬の
目を
抜く
企業競争下では、
違法であるにしろないにしろ、
喉から
手が
出るほどほしい
情報だね。
「〜にせよ/〜にしろ」(→
文型318)から
生まれた
並立助詞の
用法で、「(Aの
場合)も(Bの
場合)も」どちらの
場合でも
成立するという
意味を
表します。「〜にせよ〜ないにせよ」「〜にしろ〜ないにしろ」と
肯定と
否定を
組み
合わせる
形も
多く
使われます。→
例題2)
類似表現に「〜といい〜といい」(→
文型206)がありますが、この
表現は
名詞としか
結びつきませんし、
肯定と
否定を
組み
合わせることもできません。もう
一つの
類義表現に 「〜(よ)うが〜(よ)うが/〜(よ)うが〜まいが」、「〜(よ)うと〜(よ)うと/〜(よ)うと〜まいと」(→
文型438)がありますが、「A、Bと
無関係に〜」を
強調します。→
例題1)
1.
本当にしろ
嘘にしろ、
実物を
見てからのことにしよう。
2.
賛成だったにせよ
反対だったにせよ、
一旦決まったからには、
君にも
従ってもらう。
3.
高いにしろ
安いにしろ、
必要な
物は
買わざるを
得ない。
4.この
地球上の
生物は、
植物にせよ
動物にせよ、
水と
空気がなければ
生きてゆけない。
5.この
経営方針を
続けるにせよ
続けないにせよ、いずれにせよ
従来のやり
方の
踏襲では
限界がある。