255 *〜ないことには

名詞(めいし)    :    でない    + ことには 〜 ない
動詞(どうし)形容詞(けいようし):ない(かたち) <ナ(かたち)ーでない>


♪ 会話(かいわ) ♪
良子(りょうこ)(かた)ひじをついて食事(しょくじ)をしては駄目(だめ)。それからお味噌汁(みそしる)のお(わん)は、ちゃんと左手(ひだりて)でもって。
小平(しょうへい)昨日(きのう)、パパだって(おな)じことしてたよ。ママってパパにだけは(あま)いんだぁ。
良子(りょうこ):パパに協力(きょうりょく)してもらわないことには、小平(こだいら)のしつけもできないわ。(かえ)ってきたら()わなきゃ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜ないことには〜ない」は「もし〜なければ、〜 ない」という意味(いみ)(あらわ)し、文末(ぶんまつ)では「〜(ら)れない」(可能(かのう)(かたち)否定(ひてい))や、よくない事態(じたい)()こる可能(かのう)(せい)意味(いみ)する「〜する(おそ)れがある」(→文型(ぶんけい)020)や「〜()ねない」(→文型(ぶんけい)043)などと呼応(こおう)します。「〜しなければ不可能(ふかのう)だ」「〜しなければ(わる)結果(けっか)となる」という(おそ)れ・心配(しんぱい)感情(かんじょう)(つよ)(あらわ)れる表現(ひょうげん)です。
 注意(ちゅうい)してほしいのは、「〜なければ」はどんな場合(ばあい)でも使(つか)えますが、「〜ないことには」は否定(ひてい)判断(はんだん)(あらわ)すことができるだけで、文末(ぶんまつ)肯定(こうてい)表現(ひょうげん)や「〜つもりだ/〜なければならない」などの意志(いし)表現(ひょうげん)ができないことです。
  (いそ)がなければ(×ないことには)、もう(すこ)しここでゆっくりしませんか。
  (いそ)がなければ(・ ないことには)、()()わなくなる。

§ 例文(れいぶん) §
1.(いそ)がないことには、終電(しゅうでん)()()わなくなる。
2.勉強(べんきょう)にせよ、クラブ活動(かつどう)にせよ、(たの)しくないことには子供(こども)たちはついてきてくれませんよ。
3.この食中毒(しょくちゅうどく)原因(げんいん)(なに)かは、専門(せんもん)()でないことにはわからないでしょう。
4.実際(じっさい)()(たし)かめないことには、真偽(しんぎ)のほどはわからない。
5.精密(せいみつ)検査(けんさ)をしてみないことには、悪性腫瘍(あくせいしゅよう)かどうかの判断(はんだん)はつかない。

★ 例題(れいだい) ★
1) (いま)ここ(で/に)()()って(おく/おかない)ことには、事態(じたい)はもっと悪化(あっか)する(はずだ/に(ちが)いない)。
2) 実際(じっさい)()らし(てみる→   )ことには、その(くに)の(いい→   )も((わる)い→    )もわからない。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) ないで(→文型(ぶんけい)257)/(もう)かる(()V)/(おし)えてほしい
2) (あつ)くて(→文型(ぶんけい)183)/(はや)く(イ(かたち)連用形(れんようけい))/なった


(ぜん)(ぺーじ)255(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)