337 〜には()たらない

動詞(どうし)原形(げんけい)  + に(は)()たらない


♪ 会話(かいわ) ♪
佐藤(さとう)(かれ)海水浴(かいすいよく)()った(さき)で、(おぼ)れている子供(こども)(たす)けて、警察(けいさつ)から表彰(ひょうしょう)されたらしいよ。
山田(やまだ)(かれ)(およ)達者(たっしゃ)だし、(すこ)しも(おどろ)くには()たらないさ。(ぼく)なら、子供(こども)もろとも(うみ)()くずとなっただろうよ。
() :(ぼく)先日(せんじつ)、2(まん)(えん)(はい)った財布(さいふ)(ひろ)って、(ねこ)ばばもせずに交番(こうばん)(とど)けたけど、表彰(ひょうしょう)には()しないのかねえ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜に()たる」には「〜に相当(そうとう)する」という意味(いみ)があり、「〜には()たらない」は「〜するほどの(おお)きな問題(もんだい)ではない/〜しなくてもいい」という意味(いみ)(あらわ)します。相手(あいて)過度(かど)反応(はんのう)しているのに(たい)し、「そこまで〜する必要(ひつよう)はない」と(いさ)めたり(さと)したりするのがこの文型(ぶんけい)特徴(とくちょう)です。この文型(ぶんけい)程度(ていど)の「〜ほどのことではない」(→文型(ぶんけい)394)や、不必要(ふひつよう)の「〜までもない/〜には(およ)ばない」(→文型(ぶんけい)338)と(るい)()表現(ひょうげん)となりますので、各項(かくこう)参照(さんしょう)してください。
  (きみ)()く には()たらない。
       ほどのことではない。
       までもない。

§ 例文(れいぶん) §
1.こんな鼻風邪(はなかぜ)なんて、病気(びょうき)()うには()たらないよ。
2.(いち)()()()受験(じゅけん)失敗(しっぱい)したからって、落胆(らくたん)するには()たらない。(ぼく)なんか(よん)(なみ)さ。
3.()るに()りぬ(あやま)ちじゃないか。いちいちめくじらをたてるには()たらないよ。
4.本人(ほんにん)(あやま)っているんだし、そんなに(おこ)るには()たらない。
5.(いま)不幸(ふこう)のどん(ぞこ)であっても、禍福(かふく)はあざなえる(なわ)(ごと)し、前途(ぜんと)悲観(ひかん)するには()たらない。

★ 例題(れいだい) ★
1) 会社(かいしゃ)上層(じょうそう)()が(する/した)ことを、(ひら)社員(しゃいん)(くん)(すら/まで)が(あやま)る(に()たる/には()たらない)よ。
2) (かれ)はこんなことでへこたれたり( )( )ような人間(にんげん)(だ→    )から、心配(しんぱい)する( )は()たらないよ。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) に/使(つか)われてる(受身(うけみ)(ぶん))/()ってた(ていた→てた<(くち)>)
2) に/い(逆説(ぎゃくせつ)の「〜ながら」→文型(ぶんけい)270)/やめられない


(ぜん)(ぺーじ)337(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)