名詞: の +
手前動詞: た
形
李 :
小平に
約束した
手前、
買ってやらないわけにはいかないよ。
人の
話では、なかなかのゲームソフトらしいし。
良子:でもテレビゲームに
夢中で、
勉強しなさいって
言っても、
全然聞かないのよ。
李 :
実はね、
僕もあのゲームやりたいのさ。
世間の
手前、
僕が
買うというのも
恥ずかしいしね。
「
手前」という
語は「
体面・
体裁・
面子」の
意味を
持っています。この
文型はそこから
派生していて、「〜から、ほんとうはそうしたくはないが〜するしかない」という
不本意な
感情が
強く
表れる
原因・
理由の
表現となります。そのため、
文末では「〜つもりだ/〜たい/〜(よ)う」
等の
積極的な
意志表現は
使えません。
多くの
場合、「〜しないわけにはいかない/〜ざるを
得ない/〜しかない/〜なければならない/〜よりほかない」などが
文末に
多く
現れます。
1.
近所の
手前、
私がこんなところでアルバイトをしていることは、
内緒にしていただきたいんです。
2.やくざに
絡まれたが、
子供の
手前、
逃げ
出すわけにはいかなくなった。
3.
一旦やると
言った
手前、やらざるを
得ないよ。
4.「
俺にまかせろ」と
大見得を
切った
手前、
今更できないとは
言いづらい。
5.
酒はやめると
妻に
誓った
手前、
飲むわけにはいかないんだ。