名詞: × + になく
にもなく
に(も)ない +
名詞
李 :
小平がなついたせいか、お
父様はいつになくお
喜びだったね。
良子:あんなに
嬉しそうな
父の
顔は
私の
記憶にないわ。
目に
入れても
痛くないような
可愛がりようって、あのことね。
李 :うん、
僕もあんなに
相好を
崩されたお
父様を
見たのは
初めてだ。
「〜に(も)なく/〜に(も)ない」は
名詞を
直接受けて、「
普段の〜と
違って/
一般の〜とは
思えない」という
意味を
表します。
話者がいつもの
状態や
内容と
異なる
事態に
直面したときに
使う
文型です。
間違いが
多く
現れるのは、
類形文型「〜と(も)なく」(→
文型252)との
違いですが、「〜と(も)なく」は
疑問詞や
疑問詞を
含む
名詞について
不確かな
状態を
表したり、「
見るともなく
空の
雲を
見ていた」のように
無意識の
行為を
表す
表現です。
彼はいつにもなく
上機嫌だった。<いつもと
違って>
彼はいつともなくいなくなった。<いつとわからないうちに>
1.
柄にもないことをするから、そんな
失敗するんだよ。
2.
我にもなく
興奮して
部下を
大声で
怒鳴ってしまった。
3.
彼女はいつになくおめかしをして、そわそわと
出掛けていった。
4.
好天気に
恵まれたおかげか、
今年は
例年になく、
蜜柑が
豊作だった。
5.
普段は
大きい
口を
叩いているくせに、いざとなると
口ほどにもない
奴だ。