323 〜にたえる/〜にたえない

名詞(めいし): ×    +  にたえる
動詞(どうし)原形(げんけい)       にたえない


♪ 会話(かいわ) ♪
佐藤(さとう):この(たび)のことに(かん)しましては、(みな)さんの()期待(きたい)(こた)えることができず、慙愧(ざんき)にたえません。
() :上手(のぼて)()から(みず)()れることもあるさ。
課長(かちょう):この(にん)にたえ()るのは(きみ)をおいていないのだから、もうしばらく続投(ぞくとう)してくれたまえ。七転(ななころ)八起(やお)きだよ。
佐藤(さとう):そう()っていただき、感謝(かんしゃ)にたえません。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「た(()(たま))える」は「忍耐(にんたい)する・その任務(にんむ)(おう)じられる・()する」などの意味(いみ)()ちます。(おお)くは「〜にたえない」の(かたち)使(つか)われ、例文(れいぶん)1〜3のように「感謝(かんしゃ)無念(むねん)遺憾(いかん)(かな)しみ・同情(どうじょう)・〜の(ねん)・〜の(おも)い…」などの感情(かんじょう)(あらわ)名詞(めいし)について「我慢(がまん)できないほど〜だ」という感情(かんじょう)強調(きょうちょう)する程度(ていど)表現(ひょうげん)となります。この場合(ばあい)、「〜を(きん)()ない」(→文型(ぶんけい)464)とほぼ同義(どうぎ)表現(ひょうげん)になります。
 また、「動詞(どうし)原形(げんけい)+たえる」は例文(れいぶん)4、5のように「〜するだけの価値(かち)がある」という意味(いみ)(あらわ)します。(はなし)(しゃ)自身(じしん)主観(しゅかん)(てき)評価(ひょうか)心情(しんじょう)(てき)気持(きも)ちを(つた)える文型(ぶんけい)ですが、「〜に(あたい)する/〜に(あたい)しない」(→文型(ぶんけい)324)とほぼ同義(どうぎ)表現(ひょうげん)になります。
  同情(どうじょう)にたえない。 ≒ 同情(どうじょう)(きん)()ない。
  ()くにたえない。 ≒ ()くに(あたい)しない

§ 例文(れいぶん) §
1.会社(かいしゃ)ぐるみで選挙(せんきょ)違反(いはん)をするなど、(まこと)(いか)りにたえない。
2.手塩(てしお)にかけて(そだ)てた愛弟子(まなでし)がこんな()(かた)をするなんて、無念(むねん)にたえない。
3.飢餓(きが)蔓延(まんえん)するこの(くに)惨状(さんじょう)()るにつけ、隣国(りんごく)一人(ひとり)として同情(どうじょう)にたえない。
4.部長(ぶちょう)(うた)()くにたえないものだったよ。
5.(おお)くの絵画(かいが)陳列(ちんれつ)されているが、鑑賞(かんしょう)にたえる作品(さくひん)というのは(すく)なく、(おお)くは()るにたえない代物(しろもの)ばかりだ。

★ 例題(れいだい) ★
1) 最近(さいきん)女性(じょせい)週刊(しゅうかん)()(といったら/ときたら)、()む(にたえる/にたえない)もの(だけだ/ばかりだ)。
2) 相次(あいつ)政界(せいかい)不祥事(ふしょうじ)( )(かん)しては、(いち)政治(せいじ)()( )して、(まこと)遺憾(いかん)(ねん)に(たえる→      )。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) に(たい)して/ひとり(ひとり〜だけだ→文型(ぶんけい)138)/ではない
2) に/しよう(→文型(ぶんけい)448)/ぶん(なぐ)られた(過去(かこ)回想(かいそう)文型(ぶんけい)422)


(ぜん)(ぺーじ)323(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)