271 *〜なければならない/*〜なくてはならない

名詞(めいし)・ナ形容詞(けいようし):で<ナ(かたち)ーで>  +  なければならない
動詞(どうし)・イ形容詞(けいようし):[ない](かたち)        なくてはならない
                     なければいけない
                     なくてはいけない
(ちゅう)口語(こうご)(かたち)は「〜なければ→〜なきゃ」「〜なくては→なくちゃ」)


♪ 会話(かいわ) ♪
() :つき()いたいんだけど、今日(きょう)結婚(けっこん)記念(きねん)()だから、(はや)(かえ)らなくちゃならないんだ。
山田(やまだ)今日(きょう)おごるつもりだったけど、それじゃ仕方(しかた)ないな。
() :えっ?おごる?だったら(いち)時間(じかん)ぐらいつき()うよ。
山田(やまだ)駄目(だめ)駄目(だめ)(きみ)(かえ)らなくちゃいけないよ。(ぼく)のせいで家庭(かてい)争議(そうぎ)なんてことになると(こま)るからね。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜なければならない/〜なくてはならない」は周囲(しゅうい)事情(じじょう)や、法律(ほうりつ)規則(きそく)などの外在(がいざい)条件(じょうけん)から(くだ)判断(はんだん)です。名詞(めいし)形容詞(けいようし)または状態(じょうたい)(せい)動詞(どうし)(むす)びつくときは当然(とうぜん)必要(ひつよう)必然(ひつぜん)(あらわ)し、動作(どうさ)(せい)動詞(どうし)(むす)びつく場合(ばあい)義務(ぎむ)責任(せきにん)(あらわ)します。
 一方(いっぽう)、「〜なければいけない/〜なくてはいけない」は、自分(じぶん)責任(せきにん)判断(はんだん)し、相手(あいて)要求(ようきゅう)する表現(ひょうげん)で、意味(いみ)(じょう)命令(めいれい)の「〜しなさい」に(ちか)表現(ひょうげん)になります。
 注意(ちゅうい)してほしいのは、自分(じぶん)がしなければならないことや、自分(じぶん)自身(じしん)()(いき)かせるときは、この「〜なければならない/〜なくてはならない」を使(つか)わなければならないことです。なお、「〜なきゃならない/〜なくちゃならない」と「〜なきゃいけない/〜なくちゃいけない」は口語(こうご)、「〜ねばならぬ」(→文型(ぶんけい)353)は書面(しょめん)()です。

§ 例文(れいぶん) §
1.(おとこ)(おとこ)らしくなければならず、(おんな)(おんな)らしくなければならぬと()われてきた。
2.裁判所(さいばんしょ)国家(こっか)権力(けんりょく)から独立(どくりつ)し、政治(せいじ)(たい)しては中立(ちゅうりつ)でなければならない。
3.政府(せいふ)国民(こくみん)福祉(ふくし)貢献(こうけん)しなければならぬ存在(そんざい)だ。
4.一平(いっぺい)、もう(おそ)いし、(はや)()なきゃいけないよ。
5.お(とう)さんが入院(にゅういん)したんだって?こんなときこそ、長男(ちょうなん)(きみ)がしっかりしなくちゃいけないよ。

★ 例題(れいだい) ★
1) (ひと)がしている(からには/からって)、(きみ)がそうし(ては/なくては)ならないってことは(ある/ない)よ。
2) ((まも)る→   )なければならないよき伝統(でんとう)( )( )も、旧悪(きゅうあく)として断罪(だんざい)する風潮(ふうちょう)には(賛成(さんせい)する→    )()ねる。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) てあげられる/ながら/まで(これだけ=ここまで)
2) あり/こと/もの(反語(はんご)「〜ものか」→文型(ぶんけい)417)


(ぜん)(ぺーじ)271(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)