280 〜なり

動詞(どうし)原形(げんけい)  + なり
動詞(どうし):た(かたち)  + なり


♪ 会話(かいわ) ♪
百恵(ももえ):もう係長(かかりちょう)のセクハラには()えられません。善処(ぜんしょ)をお(ねが)いします。
課長(かちょう):おいおい、(かお)()るなり会社(かいしゃ)への抗議(こうぎ)かい?
百恵(ももえ)詳細(しょうさい)はこの文書(ぶんしょ)をお()みください。失礼(しつれい)します。
課長(かちょう)彼女(かのじょ)はこれを(ぼく)(わた)すなり、(なに)()わずに()()ったけど、係長(かかりちょう)(なに)かあったのか?

♯ 解説(かいせつ) ♭
 接続(せつぞく)助詞(じょし)「〜なり」は「〜するなり、〜」と原形(げんけい)接続(せつぞく)するときは、例文(れいぶん)1、2のように「〜するや(いな)や」(→文型(ぶんけい)428)や「〜か〜ないうちに」(→文型(ぶんけい)042)などと(おな)じ「〜すると、すぐ」を(あらわ)します。ただし、この「〜なり」は同一(どういつ)主語(しゅご)(ぶん)でしか使(つか)えない制約(せいやく)があります。→例題(れいだい)1)
  (わたし)(まど)()けるや(いな)や(×なり)、(むし)()()んできた。<異種(いしゅ)()(ぶん)
  彼女(かのじょ)はうつむくや(いな)や(・なり)、()()した。    <同一(どういつ)主語(しゅご)(ぶん)
 「〜したなり〜」と完了(かんりょう)(がた)(「た」(かたち))につくときは、例文(れいぶん)3〜5のように「〜したまま」(文型(ぶんけい)406)と(おな)じ「〜した状態(じょうたい)で」という意味(いみ)(あらわ)します。→例題(れいだい)2)
  彼女(かのじょ)はうつむいたなり(・うつむいたまま)、()(つづ)けた。

§ 例文(れいぶん) §
1.その手紙(てがみ)()むなり(かれ)顔面(がんめん)蒼白(そうはく)になった。
2.(かれ)は「勝手(かって)にしろ」と()うなり、部屋(へや)()ていった。
3.主人(しゅじん)(あさ)(はや)()かけたなり、この時間(じかん)になっても(かえ)ってきません。
4.(むすめ)部屋(へや)()じこもったなり、いくら()んでも()()ないの。学校(がっこう)(なに)かあったのかしら。
5.(かれ)(うで)()んだなり、(だま)って(なに)かを(かんが)(つづ)けていた。

★ 例題(れいだい) ★
1) (わたし)(が/は)ドアを()ける(なり/や(いな)や)、警官(けいかん)たちはどやどやと土足(どそく)の(なり/まま)部屋(へや)になだれ()んだ。
2) 彼女(かのじょ)(なに)()いても、(かお)を((そむ)ける→    )なり、一言(ひとこと)( )(くち)を((ひら)く→    )とはしなかった。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) なり/なり/もの
2) なり/も/やっている(〜うちに/〜うちが→文型(ぶんけい)016)


(ぜん)(ぺーじ)280(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)