278 〜ならまだしも/〜からまだしも

名詞(めいし)    :  ×        +  ならまだしも
動詞(どうし)形容詞(けいようし)普通(ふつう)(がた)<ナ(かたち)ー×>
名詞(めいし)    :  だ        +  からまだしも
動詞(どうし)形容詞(けいようし)普通(ふつう)(がた)<ナ(かたち)ーだ>


♪ 会話(かいわ) ♪
係長(かかりちょう)(おんな)のくせに、()がきかないなあ。(いそが)しいのならまだしも、みんなにお(ちゃ)(いち)(はい)ぐらい()したらどうだ。
百恵(ももえ)(おんな)のくせになんていう()(いかた)は、セクハラものですよ。セクハラ対策(たいさく)セミナーで(なら)いませんでしたぁ?
係長(かかりちょう)(くち)だけは一人前(いちにんまえ)だな。かわいげのない(やつ)だ。
百恵(ももえ)(わたし)だからまだしも、ほかの女性(じょせい)なら告訴(こくそ)しますよ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「まだしも」は「(十分(じゅうぶん)とは()えないが、)まだましだ/まだ(すこ)しはいい」という意味(いみ)で、「〜ならまだしも」は「〜ならまだいいが、〜/〜なら、まだ(ゆる)せるが、〜」という意味(いみ)文型(ぶんけい)をつくります。
 また、「まだしも」は「〜からまだしも」のように「〜から、まだよかったが、〜」という意味(いみ)理由(りゆう)(あらわ)文型(ぶんけい)(つく)りますが、これは「〜からまだよかったようなものの、〜」という連語(れんご)使(つか)っても(あらわ)せます。この(ふた)つの文型(ぶんけい)はどちらも非難(ひなん)叱責(しっせき)(あらわ)表現(ひょうげん)となります。

§ 例文(れいぶん) §
1.注意(ちゅうい)されて(あやま)るならまだしも、(ぎゃく)(ひら)(なお)っている。
2.(さけ)()むだけならまだしも、うちの主人(しゅじん)()うと暴力(ぼうりょく)をふるうんです。
3.(たん)なる冗談(じょうだん)ならまだしも、(かれ)(はなし)にはいつも(とげ)がある。
4.(わたし)がその()にいたからまだしも、いなかったらお(きゃく)とけんかになっていたところだぞ。
5.(ちい)さい事故(じこ)()んだからまだしも、(いち)()間違(まちが)ったら(だい)災害(さいがい)になるところだった。

★ 例題(れいだい) ★
1) 「お(かね)だけ(だから/なら)まだしも、パスポート(さえ/まで)(ぬす)まれたよ」「(いのち)があった(から/なら)まだしもだよ」
2) 一人(ひとり)二人(ふたり)( )( )まだしも、大勢(たいせい)( )会社(かいしゃ)()しかけてきて、(はな)()い( )( )( )ではなかった。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) も(→文型(ぶんけい)270)/ならでは/に(〜に<こと>がある)
2) なら/の/()()まれ(様態(ようたい)の「そうだ」)


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