349 〜によらず

名詞(めいし)疑問(ぎもん)()(ふく)(): ×  +  によらず


♪ 会話(かいわ) ♪
() :人間(にんげん)倫理(りんり)(かん)はあまり()わっていないね。時代(じだい)によらず、いいことはいいし、(わる)いことは(わる)い。
良子(りょうこ)精神(せいしん)(めん)では進歩(しんぽ)していないということかしら?でも、宗教(しゅうきょう)(ちが)うと、理解(りかい)できないことも(おお)いわね。
() :宗教(しゅうきょう)問題(もんだい)(むずか)しいね。どんな宗教(しゅうきょう)によらず、自分(じぶん)(ただ)しくて、ほかは間違(まちが)っていると(かんが)えがちだね。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜によらず」は名詞(めいし)疑問(ぎもん)()(ふく)まない名詞(めいし)()につくときは、例文(れいぶん)1、3のように「〜の方法(ほうほう)(たよ)らず〜/〜の方法(ほうほう)ではなくて〜」という意味(いみ)(あらわ)します。疑問(ぎもん)()につくときは、例文(れいぶん)2、4、5のように「(いつ/だれ/どこ/どの+名詞(めいし))に関係(かんけい)なく、(すべ)て〜だ」という意味(いみ)(あらわ)すようになります。
 後者(こうしゃ)の「によらず」は「〜にかかわらず」(→文型(ぶんけい)293)や「〜を()わず」(→文型(ぶんけい)472)と同義(どうぎ)表現(ひょうげん)になりますが、疑問(ぎもん)()疑問(ぎもん)()(ふく)名詞(めいし)()にしかつきません。
  男女(だんじょ)()わず(×に(かぎ)らず/?によらず)応募(おうぼ)資格(しかく)があります。
  何事(なにごと)によらず(○を()わず/×に(かぎ)らず)忍耐(にんたい)大切(たいせつ)だ。

§ 例文(れいぶん) §
1.武力(ぶりょく)によらず国家(こっか)統一(とういつ)()()げる(みち)はないだろうか。
2.どの(くに)によらず、経済(けいざい)運営(うんえい)政策(せいさく)土台(どだい)になっている。
3.多数決(たすうけつ)によらず、譲歩(じょうほ)()いながら最大限(さいだいげん)全員(ぜんいん)合意(ごうい)目指(めざ)すが日本(にっぽん)(てき)なやり(かた)です。
4.何事(なにごと)によらず、(みずか)らが(もと)めようとしなければ、()()れることはできない。
5.学歴(がくれき)がどうか、また出身(しゅっしん)(こう)がどこかによらず、社員(しゃいん)実力(じつりょく)本位(ほんい)採用(さいよう)する企業(きぎょう)が、今後(こんご)()えていくだろう。

★ 例題(れいだい) ★
1) (おや)というものは、(だれ)(によらず/に(かぎ)らず)、(だれ)(にもまして/によらず)、わが()(しあわ)せを(ねが)っている(こと/もの)だ。
2) (ほう)(まえ)には(ひと)地位(ちい)身分(みぶん)( )よらず、(だれ)もが平等(びょうどう)で(ない→    )ならず、例外(れいがい)が(ある→   )はならぬ。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) ほめられる/によって/勇気(ゆうき)づけられる
2) (つく)られた/()えられない(可能(かのう)(かたち))/あり(〜()る→文型(ぶんけい)017)


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