名詞: × + にあって
にあっては
にあっても
山田:この
会社創立以来の
非常時にあっても
取り
乱さないのだから、
本当にうちの
部長は
肝がすわっている。
佐藤:それにひきかえ
他の
幹部連中ときたら、
責任逃れをしたり、
右往左往したり。
山田:
当社にあって、このような
事態に
対応できるのは、やはりあの
部長をおいてほかにないよ。
「〜にあって」は
動作が
行われる
状況・
時・
場面を
表し、
格助詞「で」や「〜において」(→
文型291)に
置き
換えることができます。しかし、この「〜にあって」は「〜において」より
用法に
制約があります。
例えば
以下の
用例ですが、「〜にあって」は「
自らの
身が〜に
在って」という
意味なので、
上例のように
特定の
場所を
客観的に
叙述するときは
使えません。
下例ではどちらも
使えますが、「〜において」は
客観的立場に
立った
叙述で、「〜にあって」は
話者自身が
現代という
時代に
生きていて、その
実感を
述べる
表現です。
今日講堂で(・において/×にあって)、
全校討論会が
開かれます。
現代では(・においては/・にあっては)、
男女平等は
時代の
趨勢です。
1.いかなる
苦境にあっても、
希望を
見失わないことだ。
2.この
不況下にあって、
大学生の
就職難は
一段と
厳しさを
増してきた。
3.
今重要なのは、この
状況にあって
誰の
責任かを
論ずることではなく、
協力してどう
活路を
開くかにある。
4.あの
老人こそ、
野にあって
政界を
裏で
操る
戦後政治の
黒幕である。
5.いつどこにあっても、
僕は
君のことを
見守っているよ。