106 *〜ざるを()ない

動詞(どうし):[ない](かたち)  +  ざるを()ない


♪ 会話(かいわ) ♪
(ちゅう):「する」→「せざるをえない」。可能(かのう)(かたち)や「ある・わかる」などの状態(じょうたい)動詞(どうし)、「(つか)れる・(こま)る」などの状態(じょうたい)(せい)動詞(どうし)にはつかない>
() :あれだけの証拠(しょうこ)()きつけられたのでは、流石(さすが)(かれ)自分(じぶん)()()(みと)めざるを()なかったようだ。
山田(やまだ):ぐうの(おと)()ないとは(まさ)にこのことだね。その直後(ちょくご)のリーダーとしての(さい)指名(しめい)とあっては、(かれ)名誉(めいよ)挽回(ばんかい)のためにも()にもの(ぐる)いで頑張(がんば)らざるを()ないだろう。
() :部長(ぶちょう)人使(ひとづか)いのうまさには脱帽(だつぼう)するよ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜ざるを()ない」は(すこ)(かた)()(いかた)ですが、例文(れいぶん)1〜3のように「((なに)事情(じじょう)があって)〜するしかない/〜しなければならない」という意味(いみ)(あらわ)します。また、例文(れいぶん)4、5のように、「(しょ)事情(じじょう)(かんが)えると/いろいろ賛否(さんぴ)はあっても〜という結論(けつろん)(いた)る」という婉曲(えんきょく)断定(だんてい)用例(ようれい)(しょう)じてきます。
 どちらの場合(ばあい)でも「そうしたくはないが、しかたなく〜」という感情(かんじょう)()めた不本意(ふほんい)選択(せんたく)で、積極(せっきょく)(てき)選択(せんたく)ではありません。(るい)()表現(ひょうげん)に「〜よりほかない」(→文型(ぶんけい)391)や「〜ないわけにはいかない」(→文型(ぶんけい)457)などがありますが、日常(にちじょう)会話(かいわ)(おお)使(つか)われるのはこちらの(ほう)でしょう。
  やらざるを()ない。
 =やるしかない/やるよりほかない。
 =やらないわけにはいかない。

§ 例文(れいぶん) §
1.(くん)がしないなら、(ぼく)がやらざるを()ないだろう。
2.風邪(かぜ)気味(ぎみ)なので(やす)みたいのだが、社長(しゃちょう)命令(めいれい)では出社(しゅっしゃ)せざるを()ない。
3.したくなくても、せざるを()ないことはあるものだ。
4.今回(こんかい)原発(げんぱつ)事故(じこ)責任(せきにん)は、(たん)現場(げんば)担当(たんとう)(しゃ)だけでなく、政府(せいふ)にもあると()わざるを()ない。
5.いろいろな医学(いがく)データーから()て、タバコは(がん)原因(げんいん)になると()わざるを()ない。

★ 例題(れいだい) ★
1) (こんな/こんなに)(あめ)が(ひどくては/ひどくて)、野外(やがい)パーティは中止(ちゅうし)(せざる/しざる)を()まい。
2) (きみ)一人(ひとり)責任(せきにん)ではないが、(きみ)( )も()があると(()う→   )ざる( )()ないだろう。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) したり(→文型(ぶんけい)158)/したり/感心(かんしん)させられる(自発(じはつ)自然(しぜん)
2) に/を(()Vの使役(しえき)(ぶん)「〜に〜を〜させる」)/を(()V)


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日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)