302 *〜にかまわず/*〜もかまわず

名詞(めいし) : ×  +  にかまわず(に)
           もかまわず(に)
           にもかまわず(に)
(ちゅう):「相手(あいて)かまわず・(あた)りかまわず・委細(いさい)かまわず・なりふりかまわず」
のように助詞(じょし)省略(しょうりゃく)した慣用(かんよう)()がある。)


♪ 会話(かいわ) ♪
() :(みどり)のおばさんの制止(せいし)にもかまわず、赤信号(あかしんごう)でも()(ぱし)大人(おとな)がいるけど、子供(こども)教育(きょういく)(じょう)よろしくないね。
良子(りょうこ)本当(ほんとう)ね。子供(こども)はそれを()て、どう(かん)じてるのかしら?(わる)大人(おとな)真似(まね)はしてほしくないわ。
() :自分(じぶん)子供(こども)()(まえ)でも、(おな)じことをするのだろうか?まあ格好(かっこう)反面(はんめん)教師(きょうし)にはなるかもね。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「かまう」という動詞(どうし)は「()にする/(かかわ)る」を意味(いみ)する(かたり)で、例文(れいぶん)1のように単独(たんどく)でも使(つか)われます。そして、「〜に(も)かまわず/〜もかまわず」は「〜を()にしないで/〜に(かかわ)らないで」を意味(いみ)する文型(ぶんけい)となります。
 (るい)()表現(ひょうげん)に「〜をよそに」(→文型(ぶんけい)484)、「〜を(かえり)みず」(→文型(ぶんけい)459)がありますから、関連(かんれん)項目(こうもく)参照(さんしょう)してください。また類型(るいけい)文型(ぶんけい)に「〜にもかかわらず」(→文型(ぶんけい)293)や「〜にかかわらず」(→文型(ぶんけい)343)などがあって混同(こんどう)しやすいですから注意(ちゅうい)しましょう。→例題(れいだい)1)
 なお、この「かまう」という動詞(どうし)は、ほかにも「〜てもかまわない」(→文型(ぶんけい)200)や「〜にかまってはいられない」などの文型(ぶんけい)派生(はせい)させます。
  自分(じぶん)のことで精一杯(せいいっぱい)で、他人(たにん)のことにかまっていられない。

§ 例文(れいぶん) §
1.他人(たにん)のことにかまう(ひま)があったら、自分(じぶん)(あたま)(うえ)のハエを()え。
2.(わたし)にかまわず、どうぞ(さき)()ってください。
3.なりふりかまわず、(はは)(わたし)たちを(そだ)てるために(はたら)いた。
4.(あい)する()遺体(いたい)(まえ)に、母親(ははおや)人目(ひとめ)もかまわずに、()(くず)れていた。
5.あいつはいつもこちらの都合(つごう)もかまわず、いきなりわが()にやってくる。

★ 例題(れいだい) ★
1) あんな(おとこ)(なんか/なんて)(にかまわず/にかかわらず)、もっと自分(じぶん)(を/が)(しあわ)せになることを(かんが)えろよ。
2) (きみ)周囲(しゅうい)雑音(ざつおん)に(かまう→    )ず、予定(よてい)( )とおり、ことを((すす)める→   )なさい。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) にかまけて/として(→文型(ぶんけい)237)/こなかった(→文型(ぶんけい)181)
2) あり(逆説(ぎゃくせつ)文型(ぶんけい)270)/に/と


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日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)