名詞 : の + せいだ
動詞・
形容詞:
普通形<ナ
形ーな> せいで
せいか
(
注:「〜せいにする」という
慣用的言い
方がある→
解説)
李 :
自分の
思い
通りにならないのを、
世の
中や
部下のせいにするようになったら
終わりだよね。そう
思わない?
百恵:それって、
社長の
歳のせいもあるんじゃない?
李 :
今期の
減益は
為替差損のせいだけど、
経営陣の
見通しの
甘さにこそ
責任があると
思うねえ。それにしても、
何もかも
担当者のせいにされては
気の
毒だよ。
「〜せいで」は
例文1〜3のように、「〜(の)
原因・
理由で〜」を
表しますが、
常に
後件で
悪い
結果を
表します。
同じ
原因・
理由の
表現「〜おかげで」(→
文型018)は、
常に
後件で
良い
結果を
表しますから、
正反対の
表現となります。どちらにも
使える
中立の
表現が「〜ために」(→
文型152)です。
また、
例文4の「
気のせい」は「
錯覚」を
意味する
慣用語ですが、「〜せいか」と
不確かさを
表す「か」がつくと、「
断定的できないが、たぶん〜(の)せいで」という
語感になります。「〜せいで/〜おかげで/〜ために」はすでに
起こったことを
表す「ので」
系表現(→
資料、)で、
文末で
推量・
意志表現はできませんから
注意しましょう。
なお、
例文5のように「〜せいだ」の
形や、
単独で「せい」が
使われるとき、「
過失/
過ち/(
悪い
結果になった)
責任」の
意味となります。
1.このところ
運動不足のせいか、
体重が10キロも
増えてしまいました。
2.
生まれつき
頭がよくないせいで、
小さい
頃から
勉強の
方は
全然駄目でした。
3.
熱があるせいか、
頭がふらふらします。
4.
気のせいか、ドアの
外に
誰かいるような
気がします。
5.「この
子がぐれたのは、お
前の
教育が
悪いせいだ」「
人のせいにしないでよ」