341 *〜にほかならない/ほかならぬ〜

名詞(めいし)名詞(めいし)相当(そうとう)(): ×  + にほかならない
ほかならぬ        + 名詞(めいし)
(ちゅう):「ほか」は「(そと)()」とも()く)


♪ 会話(かいわ) ♪
山田(やまだ)今日(きょう)定時(ていじ)退社(たいしゃ)かい?やけにうれしそうだね。デートだろう、えっ?(かお)()てるから、(かく)しても無駄(むだ)だよ。
() :(だれ)とデートだと(おも)う?ほかならぬ()()さんだよ。これじゃ、(はなし)のネタにもならないよね。おあいにく(さま)
山田(やまだ):それってすごいのろけにほかならないぞ。月曜(げつよう)には()ってたかってむしってやるから、覚悟(かくご)しとくんだな。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜にほか(())ならない」は「〜以外(いがい)のものではなく、(まさ)に〜そのものだ」という()選択(せんたく)否定(ひてい)する(つよ)断定(だんてい)表現(ひょうげん)です。この(てん)軽視(けいし)感情(かんじょう)()った(るい)()表現(ひょうげん)「〜に()ぎない」(→文型(ぶんけい)320)と(こと)なる(てん)で、(たと)えば、例文(れいぶん)2や4のような積極(せっきょく)(てき)評価(ひょうか)(とき)に「〜に()ぎない」に()()えることはできませんし、(した)(れい)のようにどちらも使(つか)える場合(ばあい)語感(ごかん)(おお)きな(ちが)いがあります。→例題(れいだい)1)
  (かれ)(はなし)机上(きじょう)空論(くうろん)()ならない(・に()ぎない)。
 この「ほかならない」は例文(れいぶん)4の「〜からにほかならない」や、例文(れいぶん)5のように「(とく)大切(たいせつ)なかけがえのない((ひと))」という意味(いみ)(あらわ)す「ほかならぬ+名詞(めいし)(ひと))」の(かたち)派生(はせい)させます。

§ 例文(れいぶん) §
1.言語(げんご)意思(いし)伝達(でんたつ)手段(しゅだん)にほかならない。
2.今日(きょう)のわが(くに)繁栄(はんえい)は、国民(こくみん)のたゆまぬ努力(どりょく)結果(けっか)にほかならない。
3.演技(えんぎ)(りょく)のない(かれ)俳優(はいゆう)になれたのは、名優(めいゆう)だった父親(ちちおや)七光(ななひかり)にほかならない。
4.このプロジェクトが軌道(きどう)()ったのは、先生(せんせい)のお力添(ちからぞ)えがあったからにほかなりません。
5.ほかならぬ恩師(おんし)(たの)みとあっては、むげに(ことわ)れない。

★ 例題(れいだい) ★
1) (かれ)今日(きょう)(いる/ある)のは、(ほかでもない/ほかならない)、努力(どりょく)賜物(たまもの)(に()ぎない/にほかならない)。
2) ほかならぬ(きみ)窮地(きゅうち)( )(おちい)っているのに、どうして(ぼく)が(()る→  )()ぬふりが(できる→     )か。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) 釈明(しゃくめい)しよう(→文型(ぶんけい)441)/に(たい)して(相手(あいて))/()びせた(使役(しえき)(ぶん)
2) で(範囲(はんい)限定(げんてい))/に/が(比較(ひかく)(ぶん)「〜の(ほう)が〜」)


(ぜん)(ぺーじ)341(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)