316 〜にしても/それにしても

名詞(めいし)・それ :    ×      +  にしても
動詞(どうし)形容詞(けいようし)普通(ふつう)(がた)<ナ(かたち)ー×>     にしたって<(くち)


♪ 会話(かいわ) ♪
良子(りょうこ)(おそ)いわね。お(とう)さん、(みち)(まよ)っているのかしら。
() :うん。「(えき)()いた」っていう電話(でんわ)があってから、もう(さん)(じゅう)(ふん)もたってるぞ。
良子(りょうこ):「ひとりで()けるから、(むか)えはいらない」なんて()ってたのにね。
() :それにしても(おそ)いよ。途中(とちゅう)まで(むか)えにいってみようか。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 ここで()()げたのは既定(きてい)条件(じょうけん)逆説(ぎゃくせつ)「〜にしても」で、眼前(がんぜん)にある既定(きてい)事実(じじつ)()って、「〜ことは(みと)めるが、<予想(よそう)標準(ひょうじゅん)以上(いじょう)に〜」や、「〜ことは(みと)めるが、まだ/やはり〜」を意味(いみ)します。不足(ふそく)不満(ふまん)(ある)いは感嘆(かんたん)などの感情(かんじょう)(おお)(あらわ)れるのが、この文型(ぶんけい)特徴(とくちょう)です。この「〜にしても」は「〜にしては」(→文型(ぶんけい)315)と対照(たいしょう)(てき)になりますので、関連(かんれん)させて(おぼ)えましょう。
 <予想(よそう)標準(ひょうじゅん)以上(いじょう)
  (なつ)にしても、(あつ)すぎる。
  高校生(こうこうせい)にしても、漢字(かんじ)をよく()っている。
 <予想(よそう)標準(ひょうじゅん)(はん)して>
  (なつ)にしては、(すず)しいね。
  高校生(こうこうせい)にしては、漢字(かんじ)()らない。

§ 例文(れいぶん) §
1.やせたいにしたって、食事(しょくじ)もしないのはよくないよ。
2.いくら(あたま)にきたにしても、()をあげたのはやり()ぎだ。
3.まずいとまでは()わないにしても、とても商売(しょうばい)になる代物(しろもの)じゃありませんね。
4.それにしても、突然(とつぜん)どうしたの?学校(がっこう)をやめるなんて。
5.試合(しあい)()けたのはしかたがないが、それにしても(いち)(てん)もとれないとは(なさ)けない。

★ 例題(れいだい) ★
1) 「大山(おおやま)(くん)って、(もと)相撲(すもう)()(だけあって/ばかりに)、いい体格(たいかく)をしてるね」「う〜ん。でも(それにしては/それにしても)(すこ)し((ふと)る/(ふと)り)()ぎているんじゃない?」
2) 寿命(じゅみょう)()ぬのはしかたがないにしても、(かれ)(みたいだ→    )交通(こうつう)事故(じこ)( )()ぬ( )は(いや)だなあ。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) わりに(→文型(ぶんけい)000)/おいしくない/それにしても
2) に/は/いない


(ぜん)(ぺーじ)316(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)