432 *〜(の)やら〜(の)やら

名詞(めいし)    :  な       + のやら  〜 のやら
動詞(どうし)形容詞(けいようし)普通(ふつう)(がた)<ナ(かたち)ーな>   ものやら 〜 ものやら
疑問(ぎもん)()   :  ×       + やら
                   のことやら
(ちゅう)口語(こうご)(かたち)として「〜んやら/〜もんやら」がある)


♪ 会話(かいわ) ♪
百恵(ももえ)佐藤(さとう)さん、()さんの代役(だいやく)で、中国(ちゅうごく)からのお(きゃく)さんの通訳(つうやく)をやるんだって?上手(じょうず)にできるものやら心配(しんぱい)だわ。
山田(やまだ)(かれ)なら心配(しんぱい)ないよ。ところで最近(さいきん)課長(かちょう)生彩(せいさい)がないねえ。いるのやらいないのやらわからないよ。
百恵(ももえ):どうも(おく)さんとうまくいってないようよ。
山田(やまだ):まさか(いま)はやりの熟年(じゅくねん)離婚(りこん)なんてことに?

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜のやら〜のやら/〜ものやら〜ものやら」は(ふく)助詞(じょし)「やら」の用法(ようほう)で、不確(ふたし)かさを強調(きょうちょう)する「〜か」に相当(そうとう)します。また、疑問(ぎもん)()につく場合(ばあい)も、より不確(ふたし)かさを(あらわ)す「いつ か・なにか・だれか…」に相当(そうとう)します。→例題(れいだい)1)
  ()くのやら()かないのやら、はっきりしない。<⇔()くのか()かないのか>
  (なに)やら(しろ)いものが、(かわ)()かんでいる。   <⇔(なに)か>
  今度(こんど)(かえ)ってくるのは、いつのことやら。   <⇔いつのことか>
 なお、上記(じょうき)一番(いちばん)()例文(れいぶん)のように(つい)助詞(じょし)として使(つか)われると、「〜だろうか、わからない」という詠嘆(えいたん)表現(ひょうげん)になります。

§ 例文(れいぶん) §
1.(あめ)なのやら(きり)なのやら、その(もり)(ふか)いもやに(つつ)まれていた。
2.(よろこ)んでいいのやら(かな)しんでいいのやら、自分(じぶん)でもよくわからない心境(しんきょう)だった。
3.(かれ)にそのことを()っていいのやら(わる)いのやら、(いま)判断(はんだん)がつき()ねている。
4.無事(ぶじ)でいるものやら()んだものやら、息子(むすこ)音信(おんしん)不通(ふつう)になって、もう20(ねん)になります。
5.(なに)のことやら、(ぼく)にはちんぷんかんぷんだよ。

★ 例題(れいだい) ★
1) この(さき)(なに)がある(とか/やら)わからない(から/のに)、いざという(とき)、この(かね)使(つか)っ(てやれ/てくれ)。
2) (かれ)今頃(いまごろ)どこで( )( )している( )やら。会社(かいしゃ)を(()める→    )きり、(なに)(おと)さたもない。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) ()す(→文型(ぶんけい)137)/やら/やら/(いか)り(〜よう→文型(ぶんけい)435)
2) や/や(慣用(かんよう)()「あれやこれや」)/()われ(受身(うけみ)(ぶん)


(ぜん)(ぺーじ)432(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)