148 *〜た‐とたん(に)/〜た‐矢先(やさき)

動詞(どうし):た(かたち)  + とたん(に) 〜 した
         矢先(やさき)


♪ 会話(かいわ) ♪
() :山田(やまだ)(やつ)課長(かちょう)()かけたとたんに居眠(いねむ)りかい。あれっ、やばいぞ。課長(かちょう)(もど)って()ちゃったよ。
課長(かちょう)玄関(げんかん)()ようとしたとたんに夕立(ゆうだち)()てね。()かけるのは明日(あした)にしたよ。
百恵(ももえ):ねえ、山田(やまだ)さんったらあ、このプログラム、どうなってるの?(うご)(はじ)めたとたんに画面(がめん)()えちゃったわよ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜た‐とたんに」は「〜した瞬間(しゅんかん)に〜した」を(あらわ)同時(どうじ)連続(れんぞく)発生(はっせい)表現(ひょうげん)で、後件(こうけん)予期(よき)しなかった突発(とっぱつ)偶発(ぐうはつ)事態(じたい)発生(はっせい)(あらわ)すのが特徴(とくちょう)です。そのため最初(さいしょ)から予定(よてい)していた行動(こうどう)意図(いと)(てき)動作(どうさ)には使(つか)えません。ここが同時(どうじ)発生(はっせい)(あらわ)す「〜が(はや)いか」(→文型(ぶんけい)046)や「〜か〜ないうちに」(→文型(ぶんけい)042)などとの(ちが)いですが、(ぎゃく)偶発(ぐうはつ)事態(じたい)発生(はっせい)には動作(どうさ)(めん)焦点(しょうてん)がある「〜が(はや)いか」(→文型(ぶんけい)046)や「〜か〜ないうちに」が使(つか)えなくなります。→例題(れいだい)1)2)
  (すわ)ったとたんに(×(すわ)るが(はや)いか)、椅子(いす)(こわ)れた。
  部屋(へや)(はい)るが(はや)いか(×(はい)ったとたんに)、テレビをつけた。
 なお、「〜た‐矢先(やさき)に」は「〜た‐とたんに」とほとんど(おな)意味(いみ)(あらわ)しますが、日常(にちじょう)会話(かいわ)よりも新聞(しんぶん)報道(ほうどう)などでよく使(つか)われる客観(きゃっかん)(てき)表現(ひょうげん)です。

§ 例文(れいぶん) §
1.彼女(かのじょ)(わたし)(かお)()たとたんに()()した。
2.教室(きょうしつ)()()したとたんに、先生(せんせい)とぶつかった。
3.荷物(にもつ)()()げたとたん、(こし)(はげ)しい(いた)みが(はし)った。
4.息子(むすこ)戦死(せんし)()らせを()かされたとたんに、母親(ははおや)全身(ぜんしん)(ちから)()けていくのを(かん)じた。
5.その原発(げんぱつ)事故(じこ)は、科学(かがく)(しゃ)たちが安全(あんぜん)対策(たいさく)不備(ふび)警告(けいこく)した矢先(やさき)()こった。

★ 例題(れいだい) ★
1) 「(ぼく)彼女(かのじょ)一目(いちもく)()る/()た)とたんに、()き(にして/になって)(しまう/しまった)んだ」  「つまり、彼女(かのじょ)一目(ひとめ)()れという(はず/わけ)ね」
2) (かれ)は(結婚(けっこん)する→     )とたんに、(ひと)( )()わったように横暴(おうぼう)(になる→     )。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) ところで/される(受身(うけみ))/わけではない(→文型(ぶんけい)455)
2) ()いた/()んだ/(らい)ない


(ぜん)(ぺーじ)148(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)