150 〜た‐(はず)みに/〜た‐拍子(ひょうし)

動詞(どうし):た(かたち)  +  (はず)みに  〜  した
          拍子(ひょうし)
(ちゅう):その()に「その(はず)みに/(なに)かの(はず)みに/その拍子(ひょうし)に/(なに)かの
拍子(ひょうし)に」などの(かたち)もある)


♪ 会話(かいわ) ♪
() :今朝(けさ)子供(こども)()()げた拍子(ひょうし)(こし)(いた)めてねえ。(まえ)にもぎっくり(ごし)をやっているので心配(しんぱい)で・・・。
佐藤(さとう)大丈夫(だいじょうぶ)ですか?ちょっとした(はず)みでなるらしいですね。(わたし)(わか)いけど()をつけていますよ。
() :(いた)い!()()がるのも(つら)いよ。
佐藤(さとう)会社(かいしゃ)(やす)めばよかったのに。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 名詞(めいし)(はず)み」「拍子(ひょうし)」には「瞬間(しゅんかん)機会(きかい)(いきお)い・動機(どうき)」などの共通(きょうつう)する意味(いみ)()っています。そこから()まれた「〜た‐(はず)みに〜した/〜た‐拍子(ひょうし)に〜した」は「〜したとたんに〜した」(→文型(ぶんけい)148)と同様(どうよう)偶発(ぐうはつ)事態(じたい)発生(はっせい)(あらわ)表現(ひょうげん)になります。しかし、これらは「(ひと)が〜した瞬間(しゅんかん)に、それがきっかけや機会(きかい)になって、<うっかり/つい/ふと/(あやま)って>〜が()こった」という人間(にんげん)不注意(ふちゅうい)動作(どうさ)(ともな)って偶発(ぐうはつ)した事態(じたい)(あらわ)表現(ひょうげん)なので、「〜た‐とたんに」と(ちが)って後件(こうけん)人間(にんげん)行為(こうい)無関係(むかんけい)現象(げんしょう)(あらわ)せません。
  大声(おおごえ)怒鳴(どな)ったとたんに(○(はず)みに/○拍子(ひょうし)に)、()()()ちた。
  (いえ)()たとたんに(×(はず)みに/×拍子(ひょうし)に)、(あめ)()りだした。

§ 例文(れいぶん) §
1.(ころ)んだ(はず)みに(あたま)(かべ)にぶつけて、たんこぶができた。
2.(すべ)った(はず)みに(あし)をくじいてしまった。
3.ふとした(はず)みに、いいアイディアが()かぶこともある。
4.くしゃみをした拍子(ひょうし)眼鏡(めがね)()ちた。
5.(いま)ちょっと度忘(どわす)れしましたが、(なに)かの拍子(ひょうし)(おも)()すかもしれません。

★ 例題(れいだい) ★
1) (あわ)てて電車(でんしゃ)(に/で/を)()()ったが、その(とたんに/(はず)み)に片方(かたほう)(くつ)()げ、線路(せんろ)(に/で/を)()ちてしまった。
2) 「どうしたの、その(きず)は?」  「対向(たいこう)(しゃ)( )(よける→     )拍子(ひょうし)に、ハンドルを(()る→   )(そこ)なって電柱(でんちゅう)( )ぶつかったんだ」

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) だに/せ/わけがない(→文型(ぶんけい)453/→文型(ぶんけい)455/→文型(ぶんけい)457)


(ぜん)(ぺーじ)150(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)