121 *〜ず(に)/〜ぬ/〜ずば/〜ずして/〜ずとも

動詞(どうし):[ない](かたち)  +  ず(に)
             ずして
            ぬ + 名詞(めいし)
            ずば
            ずとも


♪ 会話(かいわ) ♪
() :うちの部長(ぶちょう)が、この(みせ)のすき()きを()べずして、すき()きを(かた)ることなかれと()ってましたよ。
難波(なんば):そこまでおっしゃられるのでは、()べずに大阪(おおさか)(かえ)るわけにはいきませんね。
() :()道楽(どうらく)部長(ぶちょう)のことですから、きっとうまいに(ちが)いありません。じゃ早速(さっそく)注文(ちゅうもん)しましょうか?

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜ず」は「〜ない」に相当(そうとう)する古語(こご)で、現代(げんだい)でも「〜ないで」に相当(そうとう)する「〜ず(に)」や、「ず」の連体(れんたい)(かたち)「ぬ」は「(ゆる)されぬことだ」「()かぬ(かお)をしているね」のように口語(こうご)でも使(つか)われます。語形(ごけい)は「する→せず/せぬ」「(きた)る→こず/こぬ」、その()は「()く→()かない→()かず/()かぬ」となります。
  食事(しょくじ)をしないで会社(かいしゃ)()った。=食事(しょくじ)をせず(に)会社(かいしゃ)()った。
 「〜なければ」に相当(そうとう)する「〜ずば」や、「〜ず(に)」の強調(きょうちょう)(がた)「〜ずして」はことわざや()まった()(いかた)(のこ)っているだけですから、()んでわかれば十分(じゅうぶん)です。

§ 例文(れいぶん) §
1.(かれ)脇目(わきめ)もふらずに、研究(けんきゅう)()()んでいる。
2.()(にん)(あいだ)には、()らず()らずのうちに、(あい)芽生(めば)えていた。
3.「()()かずば()たれまいに」とは、自分(じぶん)()かれた状況(じょうきょう)(かんが)えずに、よけいな発言(はつげん)をし、(みずか)(わざわ)いを(まね)くことのたとえだ。
4.()かぬ(かお)をしてるけど、(なに)かあったの?
5.これは(きみ)のあずかり()らぬことだ。()らずともよい。

★ 例題(れいだい) ★
1) 勉強(べんきょう)も(しず/せず)に(あそ)んで(だけ/ばかり)いる(と/とき)、また来年(らいねん)浪人(ろうにん)するわよ。
2) 警察(けいさつ)から(なに)を(()く→    )ても、()ら( )(そん) ぜ( )で()(とお)せ。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) あります/います/に(割合(わりあい)の「に」)/ずつ
2) に(割合(わりあい)(いち)()にたくさん)/(おぼ)えよう(→文型(ぶんけい)441)/ずつ


(ぜん)(ぺーじ)121(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)