262 *〜ないではおかない/*〜ずにはおかない

動詞(どうし):[ない](かたち)  +  ないではおかない
             ずにはおかない


♪ 会話(かいわ) ♪
良子(りょうこ):お(となり)(おく)さんって(すご)いわよ。(しょう)()()どもを毎晩(まいばん)(じゅう)()まで勉強(べんきょう)させないではおかないらしいのよ。
() :お(まえ)だって(だい)したものさ。毎晩(まいばん)(つか)れて(かえ)って()(おれ)に、家事(かじ)手伝(てつだ)わせずにはおかないじやないか。
良子(りょうこ):もしそんなことを(そと)()ったら、ただじゃおかないわよ。(かえ)って()(いえ)はないと(おも)いなさい。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜ないではおかない/〜ずにはおかない」は動作(どうさ)動詞(どうし)()くと、例文(れいぶん)1、2のように「〜しなければ、自分(じぶん)()()まない/(かなら)ず〜てやる」という(つよ)決意(けつい)(あらわ)します。また、心理(しんり)感情(かんじょう)(あらわ)動詞(どうし)()くと、例文(れいぶん)3〜5のように「必然(ひつぜん)(てき)に/(おも)わず〜させてしまう」という自然(しぜん)自発(じはつ)感情(かんじょう)(あらわ)します。
 この文型(ぶんけい)動詞(どうし)使役(しえき)(かたち)(むす)びつくことも(おお)く、強制(きょうせい)(てき)(ある)いは自然(しぜん)にある状況(じょうきょう)心理(しんり)状態(じょうたい)()()むことを(あらわ)します。その場合(ばあい)、「〜ないではいられない/〜ずにはいられない」(→文型(ぶんけい)261)と主語(しゅご)(こう)対照(たいしょう)文型(ぶんけい)になります。
  その映画(えいが)(わたし)感動(かんどう)させずにはおかなかった。(映画(えいが)は・(わたし)
  (わたし)はその映画(えいが)感動(かんどう)せずにはいられなかった。((わたし)は・映画(えいが)

§ 例文(れいぶん) §
1.あいつは生意気(なまいき)(やつ)だ。一度(いちど)、あいつの(はな)(ぱしら)をへし()ってやらないではおかない。
2.(かれ)らがこのような内政(ないせい)干渉(かんしょう)をつづけるなら、我々(われわれ)はいかなる手段(しゅだん)をもってしても、撃退(げきたい)せずにはおかない。
3.大臣(だいじん)のその一言(ひとこと)は、波紋(はもん)()ばずにはおかなかった。
4.(かれ)言動(げんどう)は、(わたし)不安(ふあん)にさせずにはおかなかった。
5.その()学校(がっこう)(たい)する抗議(こうぎ)自殺(じさつ)は、(だい)人達(ひとたち)反省(はんせい)させずにはおかなかった。

★ 例題(れいだい) ★
1) A()我々(われわれ)()()もない中傷(ちゅうしょう)(くわ)えた(以上(いじょう)/からこそ)、謝罪(しゃざい)(しない/させない)では(いられない/おかない)。
2) 彼女(かのじょ)献身(けんしん)(まと)( )母親(ははおや)看護(かんご)する姿(すがた)は、()(ひと)を(感動(かんどう)する→    )ずには(おく→     )。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) ながら(逆説(ぎゃくせつ)文型(ぶんけい)270)/に/いられなかった
2) ()り(逆説(ぎゃくせつ)の「〜つつ」→文型(ぶんけい)169)/()ま/いられ


(ぜん)(ぺーじ)262(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)