315 *〜にしては/*〜わりに(は)

名詞(めいし)・それ :  ×          +  にしては
動詞(どうし)形容詞(けいようし)普通(ふつう)(がた)<ナ(かたち)ーである>     にしちゃ <(くち)
名詞(めいし)・そ  :  の          +  わりに(は)
動詞(どうし)形容詞(けいようし)普通(ふつう)(がた)<ナ(かたち)ー な >     わりにゃ <(くち)


♪ 会話(かいわ) ♪
() :ここは免税(めんぜい)(てん)のわりに、交換(こうかん)レートがいいね。(りょう)()えで(もう)けようとしていないだけ、この(みせ)はまだ(ゆる)せるな。
良子(りょうこ):あなたがそんなことを()うから、財布(さいふ)(ひも)がすっかり(ゆる)みっばなしよ。
() :「(こう)()となれ、(やま)となれ」さ。ただ、日本(にっぽん)()いてからの交通(こうつう)()だけは(のこ)しておいてよ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜にしては」と「〜わりに」は接続(せつぞく)(かたち)(ちが)いがありますが、どちらも「のに」(けい)(ぞく)する逆説(ぎゃくせつ)表現(ひょうげん)で、「当然(とうぜん)の<結果(けっか)予想(よそう)>に(はん)して、事実(じじつ)は〜」という意味(いみ)(あらわ)します。(つね)一般(いっぱん)常識(じょうしき)標準(ひょうじゅん)念頭(ねんとう)()いて、実態(じったい)がそれに(はん)することを()べる(てん)特徴(とくちょう)があります。そして、ここから(つく)られるのが、接続詞(せつぞくし)「それにしては」「そのくせに」です。
 注意(ちゅうい)する(てん)は、「〜わりに」は用法(ようほう)(じょう)制限(せいげん)がないのですが、(した)のように前後(ぜんご)主語(しゅご)(こと)なるとき、「〜にしては」が使(つか)えなくなることです。
 (おや)苦労(くろう)しているのに(・わりに/×にしては)()どもは気楽(きらく)(あそ)んでいる。

§ 例文(れいぶん) §
1.12(さい)という年齢(ねんれい)にしちゃ、ひねた()だねえ。
2.スキーは(はじ)めてだと()いていたが、それにしては、なかなかうまく(すべ)るじゃないか。
3.あの()(おや)教育(きょういく)熱心(ねっしん)なわりに、(あま)勉強(べんきょう)ができない。
4.(くん)()べるわりに(ふと)らないねえ。(うらや)ましい(かぎ)りだ。
5.(かれ)(からだ)(おお)きいが、そのわりにゃ(りょく)がないねえ。

★ 例題(れいだい) ★
1) 「ここは銀座(ぎんざ)(いち)高級(こうきゅう)料理(りょうり)(てん)だが、値段(ねだん)の(わりに/にしては)(おいしい/おいしくない)ねえ」  「(それにしては/それにしても)、コーヒー一杯(いっぱい)が1200(えん)とは(おどろ)くねえ」
2) 2(ねん)もアメリカ( )留学(りゅうがく)していたにして( )、(きみ)英語(えいご)(すこ)しも上達(じょうたつ)して(いる→    )ねえ。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) にして/ても(条件(じょうけん)逆説(ぎゃくせつ))/(まよ)って(→文型(ぶんけい)362)
2) (きず)き/に/(くず)れ(V〔ます〕(かたち)()る:(うば)()る・()()る)


(ぜん)(ぺーじ)315(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)