動詞:て
形 + はならない
はならぬ
はならん
(
注:
口語では「〜ては→ちゃ/〜では→じゃ」がよく
使われる)
山田:
何だい?この「きれる」「むかつく」って
言葉は。
百恵:まだ
若いくせに、そんなことも
知らないの?
山田:
僕がわからないのは、どうしてささいなことで、きれたり、むかついたりして、ナイフで
人を
刺したりするのかってことだよ。
李 :
理由の
如何を
問わず、あってはならないことだよ。
「〜てはならない」は「〜てはいけない」と
同じく
禁止を
表します。「〜てはいけない」
系は
話者が
個々の
状況から
自己の
責任で
判断して
下すもので、
相手の
行動を
直接禁止する
文型です。しかし「〜てはならない」
系は
社会常識・
規則・
習慣などに
照らして
判断するもので、
多くの
場合、
特定の
個人に
向けられる
直接の
禁止ではなく、
不特定多数に
向けて「〜するべきではない」(→
文型384)と
説明するときに
多く
使われます。
用例を
比較しても、「〜てはいけない」とはかなり
異なってきます。
1.
国際世論に
逆行するような
核実験を、
決して
許してはならぬ。
2.
人に
騙されることがあっても、
人を
騙すようなことはあってはならない。
3.いじめ
問題が
起こる
背景、つまり
学校・
社会そのもののが
持っている
病理を
見逃してはならない。
4.
小事に
拘り、
大事を
見失ってはならぬ。
5.
自分の
失敗を
人のせいにするなんてことは、
決してしちゃならないことだ。