426 *〜ものを

動詞(どうし)形容詞(けいようし)普通(ふつう)(がた)<ナ(かたち)ーな/である> + ものを
                       もんを<(くち)
(ちゅう):ほとんどの用例(ようれい)は「〜ば〜ものを」「〜ても〜ものを」となる)


♪ 会話(かいわ) ♪
() :また(おう)()げられた。もう(すこ)しで()むとこだったものを、くやし〜っ。今度(こんど)()(ごま)()れだ。
良子(りょうこ)岡目八目(おかめはちもく)だけど、いい()があったのよ。一言(ひとこと)()ってくれれば、こっそり(おし)えてあげたものを。
() :そうと()ってりゃ、(たの)んだもんを。
山田(やまだ):はっは、(あと)(まつ)りだ。へぼ将棋(しょうぎ)もいいとこだね。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜ものを」(口語(こうご)(かたち)として「〜もんを」)は(つね)に「〜ば/〜ても」と呼応(こおう)して、「〜ば〜ものを」「〜ても〜ものを」の(かたち)使(つか)われます。接続(せつぞく)助詞(じょし)としても(つい)助詞(じょし)としても使(つか)われますが、「〜のに」と()()えることができる逆説(ぎゃくせつ)表現(ひょうげん)です。この文型(ぶんけい)実際(じっさい)には(おこな)われなかったことを前件(ぜんけん)()()げて、相手(あいて)(たい)する不満(ふまん)非難(ひなん)残念(ざんねん)(うら)みといった感情(かんじょう)(つよ)()()すのが特徴(とくちょう)です。
 (たと)えば、(した)(れい)は「〜ものを」も「〜のに」使(つか)えますが、「〜ものを」を使(つか)うと相手(あいて)(たい)する不満(ふまん)非難(ひなん)感情(かんじょう)(つよ)(あらわ)れ、「〜のに」を使(つか)うと自分(じぶん)自身(じしん)残念(ざんねん)感情(かんじょう)(あらわ)れるでしょう。
  努力(どりょく)すれば合格(ごうかく)できたものを(・のに)。
  ()らないことは()けばいいものを(・のに)。

§ 例文(れいぶん) §
1.()っているのであれば、(おし)えてくれてもいいものを。
2.(にち)(ころ)から復習(ふくしゅう)していれば、試験(しけん)(まえ)(あわ)てずに()むものを。
3.(いや)なら(いや)だと()えばいいものを、あいまいな返事(へんじ)をするから、こんな始末(しまつ)になるんだよ。
4.(かく)してもいずれはばれるものを、(かく)そうとするから、よけいに(うそ)()けて()える。
5.連絡(れんらく)してくれれば(むか)えに()ったものを、ちょっと水臭(みずくさ)いじゃないか。

★ 例題(れいだい) ★
1) ((あやま)って/(あやま)れば)()む(ものの/ものを)、下手(へた)弁解(べんかい)する(から/ので)、かえって立場(たちば)(くる)しくするんだ。
2) 会社(かいしゃ)に((めい)じた→     )(とお)りに(する→   )いいものを、反対(はんたい)して(くび)に(した→     )。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) ものの(〜ものを→文型(ぶんけい)426)/いなかったら/ところ(→文型(ぶんけい)231)
2) ない(婉曲(えんきょく)()(じゅう)否定(ひてい))/に(〜が〜にかわる)/の(→文型(ぶんけい)354)


(ぜん)(ぺーじ)426(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)