213 *〜というものだ/*〜というものではない

名詞(めいし)    :    ×     + というものだ
動詞(どうし)形容詞(けいようし)普通(ふつう)(がた)<ナ(かたち)ー×>   というものではない
                   ってもんだ<(くち)
                   ってもんじゃない<(くち)
(ちゅう)口語(こうご)では(おお)く「〜という→って」「〜もの→もん」となる)


♪ 会話(かいわ) ♪
課長(かちょう)()れてきたらしく、ずいぶん(はや)くなったな。だが、(はや)()ませればいいというものではないぞ。
山田(やまだ)()たような仕事(しごと)でも、(なに)から(なに)まで(おな)じというものでもありませんからね。
課長(かちょう):そうだ。臨機応変(りんきおうへん)一通(ひととお)りこなせるようになってこそ、(ひと)()ちしたというものだ。(あま)くはないよ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜というものだ」「〜というものではない」は形式(けいしき)名詞(めいし)「もの」が(つく)慣用(かんよう)文型(ぶんけい)で、それぞれ「(まさ)に〜だ/一般(いっぱん)に〜だ」「(けっ)して〜ではない/一般(いっぱん)に〜ではない」という断定(だんてい)一般(いっぱん)(ろん)(あらわ)します。この(はな)言葉(ことば)が「〜ってもんだ」、「〜ってもんじゃない」です。
 断定(だんてい)一般(いっぱん)(ろん)かは文脈(ぶんみゃく)から理解(りかい)するしかないでしょうが、会話(かいわ)では口調(くちょう)によっても()わってきます。(たと)えば例文(れいぶん)5の「弁償(べんしょう)すれば()むってもんじゃない」は(しず)かな口調(くちょう)(はな)せば「一般(いっぱん)にそうではない」になりますし、(つよ)(しか)るような口調(くちょう)()えば「(けっ)してそうあってはならない」という批判(ひはん)非難(ひなん)にもなるでしょう。

§ 例文(れいぶん) §
1.(もう)けを(ひと)()めしようなんて、(むし)()すぎるってもんだ。
2.合格(ごうかく)おめでとう。努力(どりょく)したかいがあったというものだ。
3.(おな)仕事(しごと)をしているのに、女性(じょせい)(ほう)給料(きゅうりょう)(ひく)いのは不公平(ふこうへい)というものです。
4.(なん)でも自分(じぶん)(おも)(どお)りになると(おも)ったら、(だい)間違(まちが)いってもんだ。
5.弁償(べんしょう)すれば()むってもんじゃない。(かね)には()えられないものもある。

★ 例題(れいだい) ★
1) 結婚(けっこん)って(こと/もの)は、愛情(あいじょう)(さえ/すら)あればいいって(こと/もん)じゃないんだよ。
2) 学校(がっこう)成績(せいせき)大切(たいせつ)だ( )、勉強(べんきょう)だけできればいいという( )( )(でもない→    )かろう。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) というのは/が(「〜は〜が〜」(ぶん)(おな)じ)/の(→文型(ぶんけい)354)
2) ()た/の(→文型(ぶんけい)354)/か


(ぜん)(ぺーじ)213(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)