143 *たとえ〜ても/*いくら〜ても/*どんなに〜ても

たとえ/たとい 〜 名詞(めいし)    : で      + も
いくら       動詞(どうし)形容詞(けいようし):て(かたち) <ナ(かたち)ーで>
どんなに
どんな+名詞(めいし)


♪ 会話(かいわ) ♪
() :たとえ山田(やまだ)(くん)から()められても、適当(てきとう)()()いて()かないとね。その()気分(きぶん)でころころ()わる(ひと)だよ。
百恵(ももえ):でも淡白(たんぱく)で、どんなときでも(こう)()かないからいいわ。いつまでもねちねちしてる(だれ)かさんとは(だい)(ちが)いよ。
() :それって、(おれ)のこと?でも、くよくよしない(かれ)性格(せいかく)(うらや)ましいよ。明日(あした)明日(あした)(かぜ)()くって(かん)じだ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「たとえ〜ても」は仮定(かてい)条件(じょうけん)逆説(ぎゃくせつ)で、まだ()こっていないことを条件(じょうけん)にしています。「たとえ〜ても」と「たとい〜ても」は意味(いみ)用法(ようほう)(おな)じですが、(はな)言葉(ことば)では「たとえ〜ても」がほとんどです。
 一方(いっぽう)、「いくら〜ても」「どんなに〜ても」は既定(きてい)条件(じょうけん)逆説(ぎゃくせつ)で、もう()こったことを条件(じょうけん)にしています。そのため、以下(いか)のような(ちが)いが(あらわ)れます。
  たとえ()んでも、わからない。<まだ()んでいないが、わからないだろう>
  いくら()んでも、わからない。<もう(なん)()()んだが、わからなかった>
 なお、「いくら」と「どんなに」は(ちが)いがあって、「いくら」は「(なん)()も・(なん)(かい)も」という回数(かいすう)から程度(ていど)まで(ひろ)使(つか)えますが、「どんなに」は程度(ていど)しか(あらわ)さないので、用法(ようほう)としては「いくら」よりも(せま)くなります。→例題(れいだい)1)

§ 例文(れいぶん) §
1.たとえ(なん)(おく)(かね)があっても、()直面(ちょくめん)したときには、(なに)意味(いみ)もない。
2.たとえ冗談(じょうだん)でも、()っていいことと(わる)いことがある。
3.いくらお(かね)があっても、使(つか)(かた)()らなければ、ただの紙切(かみき)れに()ぎないよ。
4.(あい)しているよ。たとえ()んでも、(きみ)(はな)さない。
5.どんなに時代(じだい)()わっても、()わらぬものもあるんだ。

★ 例題(れいだい) ★
1) (いくら/どんなに)電話(でんわ)しても、(かれ)につながらなかったんだ。まさか、部屋(へや)()んでる(なんか/なんて)ことはない(だろう/かもしれない)ね。
2) たとえ冷血漢(れいけつかん)と(()う→     )ても、(()す→     )(かね)(かえ)してもらう( )が(おれ)商売(しょうばい)だ。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) たてた/で/が(比較(ひかく)(ぶん)「〜より〜の(ほう)が〜」)
2) (さか)んに(ナ(かたち))/()き/している(眼前(がんぜん)事実(じじつ)は「〜ている」(かたち)


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