364 〜ばかりに

動詞(どうし)形容詞(けいようし)普通(ふつう)(がた)<ナ(かたち)ーな> + ばかりに


♪ 会話(かいわ) ♪
() :学歴(がくれき)がないばかりに、能力(のうりょく)があっても(みと)めてもらえないという不合理(ふごうり)が、まだ(のこ)っているね。
山田(やまだ)(のこ)っているどころか、それが(いつわ)らざる現実(げんじつ)だよ。
() :そうした(ふる)学歴(がくれき)信仰(しんこう)(のこ)っているばかりに、(おお)くの才能(さいのう)(たから)()ちぐされになってるんじゃないの?
佐藤(さとう)(たし)かに一芸(いちげい)(ひい)でることが()われている時代(じだい)だね。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜ばかりに」は形容詞(けいようし)動詞(どうし)完了(かんりょう)(がた)(「た」(かたち))について、「〜だけの理由(りゆう)で、((わる)結果(けっか)になった)」という意味(いみ)(あらわ)します。後悔(こうかい)残念(ざんねん)不満(ふまん)といった感情(かんじょう)(つよ)(あらわ)れる原因(げんいん)理由(りゆう)表現(ひょうげん)で、後件(こうけん)ではいい事態(じたい)発生(はっせい)(あらわ)せません。
 その(てん)、「〜だけで」も「〜だけの理由(りゆう)で」という意味(いみ)(あらわ)しますが、用法(ようほう)(じょう)(ちが)いがあります。それが唯一(ゆいいつ)理由(りゆう)(わる)結果(けっか)になったときは、「〜ばかりに」が一番(いちばん)ぴったりします。(した)(れい)()てください。
  あなたが(がわ)にいてくれるだけで(×ばかりに)(ぼく)(しあわ)せだ。
  テストに名前(なまえ)()くのを(わす)れたばかりに(△だけで)零点(れいてん)にされた。

§ 例文(れいぶん) §
1.(かれ)(ひと)がいいばかりに、(ひと)(だま)されてばかりいる。
2.対戦(たいせん)相手(あいて)(あなど)ったばかりに、敗北(はいぼく)()()にあった。
3.なまじ空手(からて)(なら)っていたばかりに、やくざとけんかをして()(ころ)された。
4.出世(しゅっせ)したいばかりに、恋人(こいびと)裏切(うらぎ)り、社長(しゃちょう)令嬢(れいじょう)結婚(けっこん)するなんて(おとこ)風上(かざかみ)にも()けない(やつ)だ。
5.英語(えいご)ができると()ったばかりに通訳(つうやく)をさせられ、赤恥(あかはじ)をかく羽目(はめ)(おちい)った。

★ 例題(れいだい) ★
1) うっかり(くち)を((すべ)った/(すべ)らせた)(だけに/ばかりに)、相手(あいて)を((おこ)って/(おこ)らせて)しまった。
2) 指名(しめい)手配(てはい)犯人(はんにん)(かお)が(()た→    )ばかりに警察(けいさつ)に(連行(れんこう)する→ )、()調(しら)べを(した→   )。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) で(範囲(はんい)限定(げんてい))/()まった(()V)/ばかりか
2) (おどろ)かせた(使役(しえき)(ぶん):〜が(おどろ)く→)/に/もの(→文型(ぶんけい)419)


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日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)