473 〜を〜に(ひか)えて/〜が〜に(ひか)えて

名詞(めいし): × + を 名詞(めいし): × +  に(ひか)えて
          数詞(すうし): ×    に(ひか)
                   に(ひか)えた + 名詞(めいし)
                   に(ひか)える
(ちゅう):「〜が〜に(ひか)える」については(わけ)(れい)参照(さんしょう)


♪ 会話(かいわ) ♪
山田(やまだ):うちの部長(ぶちょう)(とし)こそ()(じゅう)(だい)そこそこで(わか)いが、社長(しゃちょう)(うし)(たて)(ひか)えているから発言(はつげん)(りょく)があるよね。
() :人事(じんじ)異動(いどう)間近(まぢか)(ひか)えているし、昇進(しょうしん)()ぐすねを()いて()っているようだね。(なに)()っても、部長(ぶちょう)同期(どうき)出世頭(しゅっせがしら)だからね。
佐藤(さとう):やり()であることは事実(じじつ)だし、統率(とうそつ)(りょく)抜群(ばつぐん)だよ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 動詞(どうし)(ひか)える」は「待機(たいき)する・抑制(よくせい)する・間近(まぢか)にする」などの意味(いみ)がありますが、この文型(ぶんけい)は「〜を間近(まぢか)にして」という意味(いみ)(あらわ)し、(とき)(あらわ)すときは「(こと)を(いつ)に(ひか)えて」と「こと」と「とき」を同時(どうじ)表現(ひょうげん)できるところに特徴(とくちょう)があります。
 同義語(どうぎご)に「〜に()たって(→文型(ぶんけい)286)」、「〜に先立(さきだ)って」(→文型(ぶんけい)311)などがありますが、(した)のように「いつ」が(あらわ)せるのは「〜を〜に(ひか)えて」だけです。
   卒業(そつぎょう)  に()たって/に先立(さきだ)って  学生(がくせい)たちは住所(じゅうしょ)(ろく)(つく)った。
       を 明日(あした)に (ひか)えて
 また、この文型(ぶんけい)は「〜を(うし)ろに(ひか)えて/〜を(ちか)くに(ひか)えて」の(かたち)で、例文(れいぶん)4のように場所(ばしょ)間近(まぢか)にあることも(あらわ)したり、例文(れいぶん)5のように「〜が〜に(ひか)える」の(かたち)で「〜が〜の背後(はいご)にいる」という意味(いみ)(あらわ)したりします。

§ 例文(れいぶん) §
1.結婚式(けっこんしき)明日(あした)(ひか)えて、花嫁(はなよめ)(よろこ)びでいっぱいの様子(ようす)だ。
2.入試(にゅうし)(いち)週間(しゅうかん)()(ひか)えて、学生(がくせい)(たち)緊張(きんちょう)(いろ)(かく)せない。
3.金融(きんゆう)自由(じゆう)()目前(もくぜん)(ひか)えて、銀行(ぎんこう)業界(ぎょうかい)競争(きょうそう)(りょく)強化(きょうか)するために企業(きぎょう)体質(たいしつ)改革(かいかく)にやっきになっている。
4.そのホテルは(まえ)(うみ)(めん)し、(うし)ろに(やま)(ひか)えた風光(ふうこう)明媚(めいび)場所(ばしょ)()っている。
5.警備(けいび)(じん)大統領(だいとうりょう)(うし)ろに(ひか)えて、不審(ふしん)(もの)はいないかと()(ひか)らせていた。

★ 例題(れいだい) ★
1) (わたし)(いえ)国道(こくどう)(に(めん)して/に(ひか)えて)いて、(いち)(にち)(ちゅう)(あいだ)(しゃ)騒音(そうおん)に((なや)まれ/(なや)ませ/(なや)まされ)ています。
2) 冬季(とうき)オリンピック( )数日(すうじつ)()( )(ひか)えて、日本(にっぽん)選手(せんしゅ)(だん)最後(さいご)調整(ちょうせい)余念(よねん)が(ある→   )。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) について(→文型(ぶんけい)325)/(かか)わらず((まえ)助詞(じょし)注意(ちゅうい))/()わず
2) に(〜の()()じず→文型(ぶんけい)324)/を/で/にぎわっている(現在(げんざい)


(ぜん)(ぺーじ)473(つぎ)(ぺーじ)

日本語(にほんご)()()(てら) 参拝(さんぱい)(ぐち)(もど)