338 〜には(およ)ばない/〜までもない

名詞(めいし):×   +  に(は)(およ)ばない
動詞(どうし)原形(げんけい)  +  には(およ)ばない
          までもない
          までのこともない


♪ 会話(かいわ) ♪
山田(やまだ):どんなに努力(どりょく)しても()()成績(せいせき)佐藤(さとう)(およ)ばないなんて、(まった)(いや)になっちゃう。神様(かみさま)不公平(ふこうへい)なものだよ。
() :(ぼく)だって(かれ)にはかなわないよ。(ちい)さい(とき)から勉強(べんきょう)()うまでもなく、(なん)でも(らい)いだったらしいからね。
山田(やまだ)(ぼく)()使(つか)うには(およ)ばないよ。とにかく(かれ)はやることなすことにそつがない。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「AはBには(およ)ばない」の(かたち)例文(れいぶん)1や「数学(すうがく)では、(ぼく)(かれ)(およ)ばない」のように、「(能力(のうりょく)地位(ちい)実績(じっせき)などの程度(ていど)が)AはBの水準(すいじゅん)(たっ)しない」という意味(いみ)(あらわ)します。
 それ以外(いがい)に、動詞(どうし)原形(げんけい)(むす)びつくと、「〜には(およ)ばない」や「〜までもない/〜までのことはない」は「〜する必要(ひつよう)はない/〜しなくてもいい」という意味(いみ)(あらわ)します。「〜には(およ)ばない」は名詞(めいし)や「それ」に直接(ちょくせつ)ついて不必要(ふひつよう)(あらわ)すことができますが、この場合(ばあい)は「〜までもない」が使(つか)えません。
  説明(せつめい)するには(およ)ばない(・までもない)。
  説明(せつめい)(/それ)には(およ)ばない(×までもない)。
 「〜ことはない」(→文型(ぶんけい)093)も不必要(ふひつよう)(あらわ)すことがありますが、「〜までもない」は「そうしても無駄(むだ)になる」、「〜には(およ)ばない」は「まだ必要(ひつよう)状況(じょうきょう)ではない」、「〜ことはない」は「そうしない(ほう)がいい」という状況(じょうきょう)判断(はんだん)(ちが)いで使(つか)()けられています。→例題(れいだい)1)

§ 例文(れいぶん) §
1.()(じょう)(およ)ばず、(じょう)(しん)(およ)ばず、(しん)じる(ちから)こそ(なに)ものにも(まさ)る。
2.わざわざお()しになるには(およ)びませんでしたのに。
3.(くん)心配(しんぱい)してもはじまらないし、また心配(しんぱい)するには(およ)ばない。
4.(くん)から()くまでもなく、その(けん)はとっくに承知(しょうち)している。
5.今更(いまさら)()(かえ)すまでもないが、(ほん)殺人(さつじん)事件(じけん)保険(ほけん)(きん)目当(めあ)ての犯行(はんこう)であることは、()()るよりも(あき)らかである。

★ 例題(れいだい) ★
1) (ほんの/ただの)風邪(かぜ)だから、(わざわざ/せっかく)見舞(みま)いに()てくれる(ことはない/には(およ)ばない)よ。
2) ()う( )( )もなく、(きみ)(かれ)実力(じつりょく)互角(ごかく)()える。(きみ)(わざ)では(かれ)に((およ)ぶ→     )が、(ちから)では(かれ)( )()っている。勝敗(しょうはい)(とき)(うん)だ。

(^^)(まえ)()解答(かいとう)(^^)
1) した/まで(「〜すら」と「〜まで」→文型(ぶんけい)404)/には()たらない
2) する(→文型(ぶんけい)158)/ではない(「じゃない」も())/に


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