266 〜ないものでもない

動詞(どうし):ない形(かたち)  + ものでもない


♪ 会話(かいわ) ♪
李(り) :駅(えき)の付近(ふきん)で、歩(ある)きながらたばこを吸(す)う人(ひと)が多(おお)いね。
山田(やまだ):僕(ぼく)たち愛煙(あいえん)家(か)には、長(なが)い通勤(つうきん)時間(じかん)の間(あいだ)ずっとタバコが吸(す)えないというのは、死(し)ぬほど辛(つら)いものなんだ。駅(えき)構内(こうない)も至(いた)る所(ところ)が禁煙(きんえん)ときているからねえ。
李(り) :同情(どうじょう)できないものでもないけど、嫌煙(けんえん)権(けん)は時代(じだい)の流(なが)れだよ。それに吸(す)いがらのポイ捨(す)てはよくないね。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜ないものでもない」は婉曲(えんきょく)表現(ひょうげん)で、漠然(ばくぜん)とした可能(かのう)性(せい)を表(あらわ)し、文脈(ぶんみゃく)によって「状況(じょうきょう)によっては〜そうなるかもしれない/そうしてもいい」などの意味(いみ)を表(あらわ)します。意味(いみ)は「〜ないこともない」と共通(きょうつう)していますが、「こと」は自分(じぶん)に属(ぞく)する個別(こべつ)的(てき)・内在(ないざい)的(てき)事態(じたい)で、「もの」は自分(じぶん)の外(そと)に存在(そんざい)する一般(いっぱん)的(てき)・外在(がいざい)的(てき)事態(じたい)ですから、下(した)の例(れい)では理由(りゆう)が自分(じぶん)自身(じしん)にあるのか、周囲(しゅうい)の事情(じじょう)にあるのかの違(ちが)いが生(しょう)じます。→例題(れいだい)1)
  歌(うた)わないこともないが、僕(ぼく)は歌(うた)が下手(へた)だから <個人(こじん)的(てき)理由(りゆう)>
  歌(うた)わないものでもないが、周(まわ)りに迷惑(めいわく)だから <周囲(しゅうい)の事情(じじょう)>

§ 例文(れいぶん) §
1.どうしてもとおっしゃるなら、やらないものでもありませんが、もっと適任(てきにん)者(しゃ)がいるんじゃないでしょうか。
2.食事(しょくじ)だけなら、つき合(あ)ってあげないものでもないわ。
3.その子(こ)が置(お)かれた家庭(かてい)環境(かんきょう)を考(かんが)えれば、非行(ひこう)に走(はし)ったのも理解(りかい)できないものでもない。
4.相手(あいて)に譲歩(じょうほ)する気(き)があれば、再(さい)交渉(こうしょう)に応(おう)じないものでもない。
5.それは手(て)に入(はい)らないものでもないが、非売品(ひばいひん)だから入手(にゅうしゅ)するには困難(こんなん)が伴(ともな)うよ。

★ 例題(れいだい) ★
1) それ相当(そうとう)の報酬(ほうしゅう)(すら/さえ)払(はら)って(くれれ/あげれ)ば、引(ひ)き受(う)けない(こと/もの)でもないんだが。
2) 頑張(がんば)れば家(いえ)が(買(か)える→    )ものでもない( )、ローンに(追(お)う→    )生活(せいかつ)はまっぴらだね。

(^^)前(まえ)課(か)の解答(かいとう)(^^)
1) 言(い)わない/に(割合(わりあい)の「に」)/ぐらい(最低限(さいていげん)→文型(ぶんけい)072)
2) に(ナ形(かたち))/受(う)けない/する(禁止(きんし)命令(めいれい):V原形(げんけい)+な)


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