289 〜に至(いた)って〜した/〜に至(いた)った

名詞(めいし): ×  + に至(いた)った
動詞(どうし):原形(げんけい)    に至(いた)って  〜 した


♪ 会話(かいわ) ♪
李(り) :昨日(きのう)はうちの坊主(ぼうず)が、夕食(ゆうしょく)時間(じかん)になっても学校(がっこう)から戻(もど)らず、九(きゅう)時(じ)を過(す)ぎるに至(いた)ってようやく帰宅(きたく)してね。
百恵(ももえ):誘拐(ゆうかい)でもされたかと心配(しんぱい)だったでしょう。最近(さいきん)は物騒(ぶっそう)な事件(じけん)がいろいろ起(お)こっているから。
李(り) :もはや警察(けいさつ)に連絡(れんらく)するしかないと覚悟(かくご)を決(き)めたら、玄関(げんかん)が開(ひら)いてね。とたんに気(き)が抜(ぬ)けたよ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜に至(いた)る」は「〜になる」を更(さら)に強調(きょうちょう)した表現(ひょうげん)で、変化(へんか)の結果(けっか)、最終(さいしゅう)的(てき)にある状況(じょうきょう)・事態(じたい)に達(たっ)するという意味(いみ)を表(あらわ)します。
  深夜(しんや)に至(いた)っても会議(かいぎ)は続(つづ)いた。
 →深夜(しんや)になっても会議(かいぎ)は続(つづ)いた。
 ここから派生(はせい)する「〜に至(いた)って〜した」文型(ぶんけい)は、「Aという状況(じょうきょう)になって、ついに/やっとBした」という意味(いみ)を表(あらわ)しますが、多(おお)くは「状況(じょうきょう)Aに迫(せま)られ嫌々(いやいや)Bした」ことに対(たい)する失望(しつぼう)や不満(ふまん)や怒(いか)り感情(かんじょう)が現(あらわ)れます。
 注意(ちゅうい)してほしいのは「〜に至(いた)って〜した」と「〜に至(いた)っては〜ない」(→文型(ぶんけい)290)の文末(ぶんまつ)の違(ちが)いです。これについては次(つぎ)の項(こう)を参照(さんしょう)してください。→例題(れいだい)1)2)

§ 例文(れいぶん) §
1.日本(にっぽん)経済(けいざい)は1950年代(ねんだい)の前半(ぜんはん)には、戦前(せんぜん)並(なみ)の水準(すいじゅん)に回復(かいふく)するに至(いた)った。
2.試行錯誤(しこうさくご)を繰(く)り返(かえ)し、改良(かいりょう)に改良(かいりょう)を重(かさ)ねながら、ついにコンピューターは実用(じつよう)化(か)されるに至(いた)った。
3.学生(がくせい)達(たち)も受験(じゅけん)を目前(もくぜん)にするに至(いた)って、やっとやる気(き)になった。
4.いじめによる自殺(じさつ)が社会(しゃかい)問題(もんだい)化(か)するに至(いた)って、やっと文部省(もんぶしょう)は重(おも)い腰(こし)を上(あ)げた。
5.A銀行(ぎんこう)が倒産(とうさん)するに至(いた)って、人々(ひとびと)は事態(じたい)の深刻(しんこく)さに気(き)づいた。

★ 例題(れいだい) ★
1) 妻(つま)にまで(去(さ)る/去(さ)られる)に及(およ)んで、(やっと/ついに)自分(じぶん)の愚(おろ)かさを悟(さと)るに(達(たっ)した/至(いた)った)。
2) 最近(さいきん)( )なって、画面(がめん)上(じょう)の作品(さくひん)の著作(ちょさく)権(けん)問題(もんだい)がクローズアップ(する→  )( )至(いた)った。

(^^)前(まえ)課(か)の解答(かいとう)(^^)
1) 合(あ)わせ/しよう/合(あ)わせて(〜に応(おう)じて→文型(ぶんけい)292)
2) に/の/避(さ)けた(感情(かんじょう)形容詞(けいようし)の語幹(ごかん)+〜がる)


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