290 〜に至(いた)っては/〜に至(いた)ると

名詞(めいし):×   +  に至(いた)っては 〜 ない
動詞(どうし):原形(げんけい)     に至(いた)ると
          に至(いた)っても


♪ 会話(かいわ) ♪
山田(やまだ):株式(かぶしき)投資(とうし)も病(やまい)膏肓(こうこう)に入(はい)ると、身(み)を滅(ほろ)ぼし兼(か)ねないよ。   何(なん)でも限度(げんど)があろうというものさ。
李(り) :株価(かぶか)がここまで下落(げらく)するに至(いた)っても、彼(かれ)はまだあきらめていないらしいが、何(なに)か成算(せいさん)でもあるのかな?
山田(やまだ):彼(かれ)も「もうはまだなり、まだはもうなり」なんて口走(くちばし)るに至(いた)ってはおしまいだよ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜に至(いた)る」と「〜になる」はほとんど同(おな)じ意味(いみ)で、「ここに至(いた)っては」のような慣用(かんよう)表現(ひょうげん)以外(いがい)は、入(い)れ替(か)えが可能(かのう)です。
 「〜に至(いた)っては/〜に至(いた)ると」は「〜の状況(じょうきょう)・段階(だんかい)になってしまうと、もう〜」と最終(さいしゅう)事態(じたい)になったことを表(あらわ)します。そのため、多(おお)くの用例(ようれい)は文末(ぶんまつ)で否定(ひてい)的(てき)事態(じたい)(多(おお)くは「〜ない」と呼応(こおう))になったことを表(あらわ)します。
  貧(まず)しい農民(のうみん)になると(・に至(いた)ると/・ に至(いた)っては)食(た)べ物(もの)すらない。
 「〜に至(いた)っても」は「〜になっても、まだ/やはり〜」を表(あらわ)す逆説(ぎゃくせつ)表現(ひょうげん)になり、残念(ざんねん)・仕方(しかた)がない・憤(いきどお)りという感情(かんじょう)が強調(きょうちょう)されます。

§ 例文(れいぶん) §
1.孫(まご)に至(いた)っては、祖母(そぼ)の年齢(ねんれい)どころか名前(なまえ)さえ知(し)らない。
2.癌(がん)も全身(ぜんしん)に転移(てんい)するに至(いた)ると、もはや打(う)つ手(て)はない。
3.別居(べっきょ)するに至(いた)っては、離婚(りこん)はもはや時間(じかん)の問題(もんだい)だ。
4.A国(こく)の核(かく)実験(じっけん)は近隣(きんりん)諸国(しょこく)はもちろんのこと、日本(にっぽん)に至(いた)っては全(まった)く寝耳(ねみみ)に水(みず)で、予想(よそう)だにしないことだった。
5.血清(けっせい)によるエイズの伝染(でんせん)が立証(りっしょう)されるに至(いた)っても、厚生省(こうせいしょう)はその責任(せきにん)を認(みと)めようとはしなかった。

★ 例題(れいだい) ★
1) こう事故(じこ)が(多発(たはつ)する/多発(たはつ)した)に至(いた)って(は/も)、原発(げんぱつ)の安全(あんぜん)性(せい)に疑問(ぎもん)を(抱(いだ)き/抱(いだ)か)ざるを得(え)ない。
2) 首相(しゅしょう)が交代(こうたい)しても景気(けいき)は好転(こうてん)(する→   )ず、株価(かぶか)に至(いた)って( )、ついに××円(えん)の大台(おおだい)を(大(おお)きい→   )割(わ)り込(こ)んだ。

(^^)前(まえ)課(か)の解答(かいとう)(^^)
1) 去(さ)られる(受身(うけみ)文(ぶん))/やっと/至(いた)った(「達(たっ)する」は数量(すうりょう))
2) に/される(〜をクローズアップする→受身(うけみ)文(ぶん))/に


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