320 *〜に過(す)ぎない

名詞(めいし)    :   ×        + に過(す)ぎない
動詞(どうし)・形容詞(けいようし):普通(ふつう)形(がた)<ナ形(かたち)ー×>


♪ 会話(かいわ) ♪
李(り) :大分(おおいた)登(のぼ)ったけど、まだ全体(ぜんたい)の三(さん)分(ふん)二(に)に過(す)ぎないよ。
良子(りょうこ):あの頂上(ちょうじょう)の先(さき)は下(くだ)りしかないのよね?
李(り) :「当(あ)たらずと言(い)えども遠(とお)からず」だね。下(くだ)りの途中(とちゅう)に、小(ちい)さなこぶがあるだけだったと記憶(きおく)しているよ。
良子(りょうこ):ぬか喜(よろこ)びにならなければいいんだけど。
李(り) :それは杞憂(きゆう)に過(す)ぎないよ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「〜に過(す)ぎない」は「〜以上(いじょう)ではない/〜でしかない」という意味(いみ)を表(あらわ)しますが、程度(ていど)表現(ひょうげん)の一種(いっしゅ)で、常(つね)にその程度(ていど)は低(ひく)い、取(と)るに足(た)りない、大(たい)したことはないという軽視(けいし)の感情(かんじょう)を含(ふく)んでいます。この点(てん)が強(つよ)い断定(だんてい)を表(あらわ)す「〜に他(た)ならない」(→文型(ぶんけい)341)との違(ちが)いで、「〜に他(た)ならない」は他(た)を否定(ひてい)して「(ほかの何(なに)ものでもなく)正(せい)に〜そのものだ」と強(つよ)く肯定(こうてい)する表現(ひょうげん)ですから、例(たと)えば例文(れいぶん)1〜4 用例(ようれい)では置(お)き換(か)えが可能(かのう)ですが、例文(れいぶん)5を「当然(とうぜん)のことをしたに他(た)ならない」は傲慢(ごうまん)で不自然(ふしぜん)な言()い方(いかた)になりますし、例題(れいだい)1)のような場合(ばあい)は誤(ご)文(ぶん)になります。→例題(れいだい)1)

§ 例文(れいぶん) §
1.その話(はなし)は、単(たん)なる噂(うわさ)に過(す)ぎなかった。
2.この世(よ)の栄華(えいが)は、しょせん泡沫(ほうまつ)の夢(ゆめ)に過(す)ぎない。
3.いくら性能(せいのう)がいいコンピューターでも、人間(にんげん)が使(つか)ってやらなければ、ただの箱(はこ)に過(す)ぎない。
4.今回(こんかい)発覚(はっかく)した政財界(せいざいかい)ぐるみの汚職(おしょく)事件(じけん)は、氷山(ひょうざん)の一角(いっかく)に過(す)ぎない。
5.いえいえ、お礼(れい)には及(およ)びません。当然(とうぜん)のことをしたに過(す)ぎません。

★ 例題(れいだい) ★
1) 英語(えいご)が(話(はな)す/話(はな)せる)とは言(い)っても、簡単(かんたん)な会話(かいわ)(は/が)できるに(過(す)ぎません/他(た)なりません)。
2) 君(きみ)の話(はなし)は言()い訳(いわけ)( )過(す)ぎない。私(わたし)が知(し)りたいのは、君(きみ)がどのよう( )責任(せきにん)をとるつもり( )、その一(いち)点(てん)だ。

(^^)前(まえ)課(か)の解答(かいとう)(^^)
1) にしろ/乗(の)らない/にしろ
2) ない/に(ナ形(かたち)+する)/して(〜てはならない→文型(ぶんけい)195)


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