352 *〜抜(ぬ)く/〜通(とお)す

動詞(どうし):[ます]形(かたち) +  抜(ぬ)く
            通(とお)す
           続(つづ)ける


♪ 会話(かいわ) ♪
良子(りょうこ):今(いま)回(かい)ばかりは、わがままを通(とお)させてね。フルマラソンを走(はし)り抜(ぬ)くのは、夢(ゆめ)だったの。ホノルルマラソンに参加(さんか)したいの、いいでしょ?
李(り) :言(い)い出(だ)したら聞(き)かない君(きみ)だし、止(と)めないよ。スピードは問題(もんだい)じゃない。走(はし)り続(つづ)ければ、ゴールは来(く)るよ。
良子(りょうこ):何(なん)だか、最後(さいご)まで走(はし)り通(とお)せる自信(じしん)が湧(わ)いてきたわ。

♯ 解説(かいせつ) ♭
 「ー抜(ぬ)く」は「引(ひ)き抜(ぬ)く/切(き)り抜(ぬ)く…」や「追(お)い抜(ぬ)く/勝(か)ち抜(ぬ)く…」など複合(ふくごう)動詞(どうし)を作(つく)りますが、動作(どうさ)性(せい)の動詞(どうし)につくと、「最後(さいご)まで行為(こうい)を完遂(かんすい)する」という意味(いみ)を表(あらわ)します。「ー通(とお)す」も「最後(さいご)まで、ずっと〜し続(つづ)ける」という 複合(ふくごう)動詞(どうし)を作(つく)りますが、どちらも人(ひと)の意志(いし)行為(こうい)なので、「川(かわ)の水(みず)は流(なが)れ続(つづ)ける」のような無生物(むせいぶつ)が主語(しゅご)の文(ぶん)では使(つか)えません。
 なお、類(るい)義(ぎ)表現(ひょうげん)「ー抜(ぬ)く」と「ー通(とお)す」には次(つぎ)のような違(ちが)いがあります。
  ゴールまで走(はし)り抜(ぬ)いた。<ゴールまで完全(かんぜん)に走(はし)り終(お)えた:完遂(かんすい)に重点(じゅうてん)>
  ゴールまで走(はし)り通(とお)した。<ゴールまで何(なん)時間(じかん)も走(はし)り続(つづ)けた:継続(けいぞく)に重点(じゅうてん)>
 また、「ー抜(ぬ)く」は例文(れいぶん)5や「困(こま)り抜(ぬ)く・悲(かな)しみ抜(ぬ)く・弱(よわ)り抜(ぬ)く・知(し)り抜(ぬ)く…」のように状態(じょうたい)性(せい)の動詞(どうし)について、「非常(ひじょう)に〜する」という程度(ていど)を表(あらわ)しますが、この用法(ようほう)は「ー通(とお)す」にはありません。→例題(れいだい)1)

§ 例文(れいぶん) §
1.この娘(むすめ)ときたら、もう一(いち)時間(じかん)も電話(でんわ)でしゃべり続(つづ)けて(△通(とお)して/×抜(ぬ)いて)いる。
2.今日(きょう)は朝(あさ)から何(なん)時間(じかん)も歩(ある)き通(とお)し(○続(つづ)け/×抜(ぬ)き)で、足(あし)が棒(ぼう)のようになった。
3.彼(かれ)は投獄(とうごく)されても信念(しんねん)を守(まも)り通(とお)した(?続(つづ)けた/○抜(ぬ)いた)。
4.君(くん)の魂胆(こんたん)など、とっくに彼(かれ)は見抜(みぬ)いて(×続(つづ)けて/×通(とお)して)いるよ。
5.これは悩(なや)み抜(ぬ)いた(×続(つづ)けた/×通(とお)した)末(まつ)の結論(けつろん)だ。

★ 例題(れいだい) ★
1) 身(み)の潔白(けっぱく)を訴(うった)え(続(つづ)けて/抜(ぬ)いて)30年(ねん)、やっと冤罪(えんざい)が(晴(は)れる/晴(は)れた)時(じ)、彼(かれ)は既(すで)に80歳(さい)(だ/だった)。
2) 彼(かれ)は政界(せいかい)の裏(うら)( )裏(うら)( )( )(知(し)る→   )抜(ぬ)いている政治(せいじ)通(どおり)だ。

(^^)前(まえ)課(か)の解答(かいとう)(^^)
1) に(〜ように+用言(ようげん))/抜(ぬ)きでは/いつか(副詞(ふくし)の意味(いみ)の意味(いみ)の差(さ))
2) で/の/しよう(「〜(よ)うではないか」→文型(ぶんけい)440)


↑前(ぜん)頁(ぺーじ)へ352↓次(つぎ)頁(ぺーじ)へ

日本語(にほんご)駆(か)け込(こ)み寺(てら) 参拝(さんぱい)口(ぐち)へ戻(もど)る